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とぼとぼと歩き、着いたのは「極楽満月」という薬屋。
そう、あの神獣のもとである。
見たところ電気はついておらず、人気がない。
やっぱり、アイツを頼ってもダメか……。
だが、来てしまったものはしょうがない。
連絡もしておいたし、中に入って勝手にお酒をもらっていこう。
鍵はどうやら開いているようで、どんだけ不用心なのかと呆れた。
扉を開こうとしたその時、「蓮華!おまえっ……!!」と家の主が現れた。
どうやら、私からのメールが来て、外を必死に探していたという。
白澤は「体、冷えるから、早く入って。」と中へ誘導した。
椅子に座ると、白澤も私の前に向かい合うように座った。
白澤「……で、蓮華が僕のところに来るなんて、何かあった?もしかして、人肌恋しくなった?」
蓮華「あー、帰るわ。」
すぐに立とうとすると、「待って待って、冗談だから。」と座り直すように言った。
白澤は少し困ったように微笑みながら、「どうせ、アイツのことだろ?」と私に視線を向ける。
間違ってはいない。
だから私は、視線を逸らしながらも、コクりと頷いた。
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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (2022年4月10日 11時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
雪どけ水。.゜(プロフ) - 素敵な作品に出会えました…!続き楽しみにしてます! (2020年3月23日 0時) (レス) id: 9d3e0aca39 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしてます。頑張ってください!! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 52964e3ed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:巫女ネコ | 作成日時:2020年3月3日 11時