【d!】復讐劇【潰す系】

夢見が悪い ページ8

A side

はっ、と目が覚めた。
昔の、嫌な思い出の夢を見ていた。

思い出したくないのに何で夢に見るの！？


gr「起きたか」

『…何で居るんですか』

gr「保健室に用があっただけだ。」

『…今は話しかけないで下さい』


俯いて手で顔を覆う。
涙が今にも零れ落ちそうなんだ。

思い出したくない思い出したくない思い出したくないのに何で、


ht「A、居る…？」

gr「Aならここにいるぞ。」

ht「ありがとうございます…って、どうしたの！？」

『だ、いじょうぶだから…』


思ってたよりも鼻声だった。
喋らなきゃ良かったかも…
でもそうしたら心配されるよね


gr「本人が大丈夫と言うなら大丈夫だな」

ht「これのどこが大丈夫なの…！？」


グルッペンさんはそのまま保健室を出て行った。


ht「A、まずは深呼吸しよう」


息を深く吸って、吐く。
何回か繰り返す内にだんだんと落ち着いてきた。


『…ありがとう、ひとらん。もう大丈夫』

ht「無理はしないでね？」

『うん、分かった。』

ht「じゃあ、帰ろうか。」

『…うん』


ひとらんと一緒に帰るお陰で放課後は北野にてを出されにくくなった。
本当にお世話になってばっかり。


○ ○ ○


『じゃあまたね』

ht「また明日」


ひとらんとわかれてから玄関を開ける。


gr「遅かったな。」

『…何で居るんですか』

gr「悪いか？ここは俺の家でもある。」


いや、生徒会長でしょ。仕事してください。
鬱先生が言ってたよ。
「グルちゃんが仕事サボるせいで大変なんやよー」
って。


gr「これから暇だろ？」

『暇ですね』

gr「ババ抜きしないか？」

『神経衰弱が良いです。』

gr「ダメだ。」

『ババ抜きは運ゲーですけど神経衰弱は脳トレにもなるんですよ。』

gr「運ゲーだからこそ良いんだろう」


運ゲーは嫌い
だって私は運悪いから。


『しかも二人ですよ？』

gr「別に良いだろ」


誰かが言ってた。
「二人でやるババ抜き以上に面白く無いものは無い。」

どうやら世界一つまらないババ抜きしながら話し合いが始まるみたいです。


○ ○ ○


gr「前にお前が言っていた霊峰を潰す計画、俺も協力させて貰おう。」

『は？どういう風の吹き回しですか？』


うわ、ババじゃん
初手最悪。


gr「俺は人間味が無いから彼女を作った。だから要するに俺が人間味のある人になったら霊峰が居なくても平気になる。」


成る程、最初から分かりきっている理論ですね…

ババ抜き→←保健室で

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