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「(最悪だ、最悪だ、最悪だ…！)」
ドラコは、スリザリン男子寮の扉を乱暴に開け、足元に落ちている物を蹴り飛ばす。
幸いにも、部屋には誰もいなかった。
「なんなんだよ、くそっ…」
誰に向けられたものかも分からない言葉を放ち、彼はユニフォームのままベッドに倒れ込んだ。
枕に顔を
「軽蔑したわ」なんて冷たく言い放つAが彼の脳裏に染み付いて離れない。
初めてだった。彼女のあんな
いっそのこと、「嫌い」の一言で突き放してくれれば良かった。
元々、ドラコとAとでは住む世界が違うのだ。
純潔主義でスリザリンのドラコ、誰にも平等に接するグリフィンドールのA。
この想いが望まれぬものだということなんて、ドラコにはずっと前から分かっていた。
君が突き放してくれたら、僕はそれを諦めるのに。
しかし、Aは冷たく言い放った後、悲しそうな表情でドラコを見たのだ。
“寮が違うからさようならっていうのはちょっとお堅くない？私だったら仲良くしたいなぁと思うけれど”
1年生のとき、彼女がそう言ったのが思い出される。
ああ、やめてくれよ、そんな顔で見ないでくれ。
…君が、僕と友人で居続けてくれるんだって、そう、勘違いしてしまうから。
ドラコは自分のベッドの上で唸った。
ドラコの細くて白い手首で、シルバーのブレスレットが光る。
去年のクリスマスに、Aが贈ったものだ。
「…A」
決して、Aの前以外で呼ぶことのない、彼女の名前をそっと呼んでみる。
もしも、僕に勇気があれば。世間の目なんか気にせずに、自分の気持ちに正直になれれば。
きっと、彼女とももっと仲良くなれたんだろうか。
…なんて、出来やしないけれど。
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あんず(プロフ) - 髪の毛つくほど近づいたんかと思ったら発狂もんでした。素晴らしい作品をありがとう神よ。髪飾り、ヘアオイルとかマルフォイがプレゼントしてくれたらうれしいですね…(白目) (2021年4月19日 22時) (
レス) id: 6e2fd367e1 (このIDを非表示/違反報告)
わらび - 本当にハリーポッターの世界にいるような気分になれて、読んでいてドキドキが止まらないです…！！私はいつまでも待っているので、作者様のペースでお話を進めてください！楽しみにしています♪ (2021年4月4日 23時) (レス) id: 1ed07fed42 (このIDを非表示/違反報告)
Kitty(プロフ) - 設定や主人公の価値観が好きです。面白いです！続きも楽しみです！ (2021年3月25日 20時) (レス) id: 9cd6021468 (このIDを非表示/違反報告)
ycamelliayhighf(プロフ) - すごく面白かったです！！続きを楽しみにしています！！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: f576afea94 (このIDを非表示/違反報告)
ひなげし(プロフ) - 久しぶりに夢小説が読みたくなり占ツクに戻ってきて最初に読んだ作品でした。とても心理描写が繊細で読んでいてとても胸がときめきました。更新頑張ってください、応援しています。長文でのコメント失礼いたしました。 (2020年12月17日 23時) (レス) id: 99c881a30b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深海
| 作成日時：2020年11月21日 18時
