148-見つけたよ ページ49
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翌朝。目を開けば、真菰も堕姫もいた。
強く握っていた手も離れていなかった。
「ふわあぁ………ん、よし」
静かに手を離して、布団を出る。
忍び足で歩いて、大広間からリビングへと向かった。
「…まだ４時だった……私早起きだぁ」
お腹は空いておらず、テレビをつけようにも面白い番組はやっていないからリモコンに伸ばした手を止めた。
フラフラ…と家の中を歩き回る。
偶然か、それとも無意識の内なのか私の足はとある場所に私を導いた。
そこは、私の４歳の誕生日に＿＿＿お父さんとお母さんが残した最後のプレゼントとも言える場所。
扉を開けると、鼻についたのは埃の匂いだった。
……ま、それもそうか。入ったのなんて何年振りかな？
家政婦さんにもここには入らないでって頼んでたもんな。
中に入って、正面に掛かった大きなカーテンを開く。
丁度顔を出したのか、太陽の光が差し込んだ。
「換気もしとこっと……」
窓を開けば、少し冷たい風が入ってきた。
それから、あまり埃をかぶっていない本に目をやる。
＿＿＿書斎。
ここにある数百冊の本とこの空間が最後の贈り物だった。
風ではためくカーテンの音は気にせず、適当に手を伸ばして１冊の本を取った。
……題名が書かれてないなんて、珍しいなぁ。
本と言うよりノートみたいなそれのページを捲る。
「………、え……こ、れって…」
１枚目を見た瞬間、すごい衝撃が私の中を駆け巡った。
そこには、……私の赤ちゃんの頃の写真が貼ってあったから。
震える手を抑えながら、パラパラとページを見れば、これが私の成長記録だと分かった。
……お母さんの字だ。
そこには、少しだけ言葉が記されてもいた。
先に表紙を軽く手で払って、書斎の中にある１人用ソファに座る。
深呼吸をしてから、再度ページを捲った。
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そして、最後のページに辿り着いた頃には私は我慢できずに泣いていた。
そこだけ色褪せていて…お母さんが泣きながら書いたって分かった。
それに、そこにある言葉からも…なにより写真から２人の愛が伝わってきた。
……ちゃんと、愛されてたんだ。
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こちらをご覧下さい！！
私と君の追憶。
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すずな - 響さん» コメントありがとうございます🥰夢主ちゃんめっちゃ可愛いですよね〜！！ (8月10日 11時) (
レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
響 - めちゃくちゃ面白くて一気に読んじゃいました！！！チート夢主ちゃんかっこかわいくてすきです笑 次の更新気長にまってます✨ (8月9日 19時) (レス) @page36 id: 78bf574804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2023年7月13日 1時
