145-お手て繋いで ページ46
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＿＿＿私の我儘を聞いてくれた轟くんと、みんながいなくなってから教室を出た。
彼の帰り道がてら時間をもらう事にしたのだ。
夕日が、照らす道を２人で並んで歩く。……こうやって一緒に同じ道を歩くの、凄く懐かしい。
「……あのね、今から話す事もしかしたら「何言ってるんだコイツ」って思うかも知らないんだけど、聞いてて欲しい」
「＿＿＿分かった」
「ありがとう。……私ね、小さい頃に"しょうくん"っていう男の子と遊んでたの。その子はとっても優しくて…眩しかった。
だけど、ある日その子から「もう会うのやめよ」って言われちゃって。そのまま私……自分を守る為にその場所に行くのを止めた」
「！……そうか」
「うん。だから、言いたい事言えなかったの。その時しょうくんから＿＿＿いや、轟くんから聞かれた事に対しても、私の本音も」
もう、後悔しない。たとえ、君が覚えてなくとも。
私はゆっくり彼の方に視線を移そうと＿＿＿
「……へっ？」
＿＿＿した瞬間に何かに包まれた。
それが轟くんだって事にすぐ気づいたけど、理解するのには少し時間が掛かった。
「……俺だけだと思ってた…」
静かな１本道。
確かに轟くんはそう言った。
「Aが…「Aちゃん」だってすぐ分かった。だけど、俺のことなんか覚えてるわけねェし普通のクラスメイトとして接するつもりだった」
「…うん」
「……
「……わ、たしもっ…わたしも「しょうくん」にちゃんと伝えたかった、ごめんねしたかっ…たよ…」
私って恵まれてる。しょうくんっていう素敵なお友達がいて、またその子に会えた。
ちゃんと、自分の気持ちを伝えられる時間がある。
痛いくらいに抱きしめていた手をお互い離す。
轟くんは、私の方に手を伸ばして涙を拭ってくれた。
「……がまんしなくて良いんだよ」
途端に今の彼の姿が昔の記憶と重なって、ボロボロ泣き出してしまった。
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私が中々泣き止まなかったので、日が沈みかけていた。
今日は取り敢えず帰るべきだという風になり、番号だけでも交換しよう…みたいな流れになったのでそうした。
いや、何やってんだ私の馬鹿！！
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轟くん口調難しきかな……
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すずな - 響さん» コメントありがとうございます🥰夢主ちゃんめっちゃ可愛いですよね〜！！ (8月10日 11時) (
レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
響 - めちゃくちゃ面白くて一気に読んじゃいました！！！チート夢主ちゃんかっこかわいくてすきです笑 次の更新気長にまってます✨ (8月9日 19時) (レス) @page36 id: 78bf574804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2023年7月13日 1時
