135-言えなかった気持ちを ページ36
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「今日ね……僕のせいでっ…お母さんが叩かれちゃったのぉ……ぐすっ」
「ッ………そ、れは辛かったねぇ…」
しょうくんのお父さんはヒーローだってこの前聞かせてくれたんだ。
だから、
それと、完全には癒えていない傷が開きかけたりして。「大丈夫？」、とか「頑張ってるね」なんて優しい言葉をかけられるようになったのはもう少し後だった。
＿＿＿それから２ヶ月くらい経ってから、しょうくんは来た。
それまでは１週間に３、４回会いに来てくれてたから何か巻き込まれたのかと夕方らへんまで毎日待ってた記憶がある。
「しょうく……お顔大丈夫?」
「…うん。ねぇ、Aちゃん」
「なぁに?しょうくん」
「Aちゃんはずっと______?」
「もち……「…やっぱり。もう、ここで会うのやめよう」……え、」
＿＿＿頭を鈍器で殴られたような衝撃があった。
しょうくんは問いかけてくる訳でも無くて…ただもう心にそう決めたって感じがしたから余計に痛かった。
ゆっくり、私の存在を確かめるように抱きしめたしょうくん。踵を返して去っていく後ろ姿を私は振り返って目で追った。
何でかな、いつも動く足がこの時ばかりは地面に縫い付けられちゃったみたいになって。
＿＿＿それから、１回だけ行って、その後はもう行くのをやめた。
しょうくんがそう言ったんだから我儘は言わない。きっと嫌われたんだ、デリカシーが無かったから。
今思えば、そうやって言い聞かせてたんだろうなって感じた。……結局、私は自分を守った。自身のプライドを優先したんだ。
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「＿＿＿……あの日。走って追い掛けてれば……呼び止めれば…いつまでもあの場所で待ってれば…！！」
でも、今そんな事を思ったってそれはタラレバでしかないから。
「ちゃんと…言わなくちゃ」
たとえ、轟くんが覚えてなくても。
…この体育祭が終わったら全部言おう。
「緑谷くん……場外。轟くん＿＿＿…３回戦進出！！」
試合終了のアナウンスと共に私は立ち上がった。
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すずな - 響さん» コメントありがとうございます🥰夢主ちゃんめっちゃ可愛いですよね〜！！ (8月10日 11時) (
レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
響 - めちゃくちゃ面白くて一気に読んじゃいました！！！チート夢主ちゃんかっこかわいくてすきです笑 次の更新気長にまってます✨ (8月9日 19時) (レス) @page36 id: 78bf574804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2023年7月13日 1時
