119-心を落ち着かせて ページ20
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「騎馬戦の記憶…終盤ギリギリまでほぼボンヤリとしかないんだ。多分奴の個性で…」
悔しそうに語る尾白くん。
確か、彼と組んでたのは……ヒーロー科じゃ無かった気がする。
「チャンスの場だってのはわかってる。それをフイにするなんて愚かだってのも…！
でもさ！皆が力を出し合い争ってきた座なんだ。こんな…こんなわけわかんないままそこに並ぶなんて…俺には出来ない」
「気にしすぎだよ！本戦でちゃんと成果を出せばいいんだよ！」
「そんなん言ったら私だって全然だよ！？」
「……勇気ある決断だと思うよ、私は」
「ありがとう…でもこれは俺のプライドの話さ…俺が嫌なんだ」
あと何で君らチアの恰好してるんだ…と、尾白くんは顔を押さえながら言った。
「僕も同様の理由から棄権したい！実力如何以前に…
「なんだこいつら…！！男らしいな！」
もう１人。B組の子も辞退を申し出た。
「何か妙な事になってるが… 」
「ここは主審ミッドナイトの采配がどうなるか…」
アナウンス２人も静まる。
「そういう青臭い話はさァ…好み！！！
…えっ、好みだけで決めちゃうのね？
それから、その騎馬組のもう１人である青山くんは出るみたいだった。
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「
組はこうなりました！」
……１回戦はシード。
それだけ分かった私は、クラスのチアダンスだけ見てから、会場を出た。
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スタジアムの裏で地に足をつける。
そのまま胡座をかいて、目を閉じた。
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小さな風の音に、車が通る音。
観客の人たちの歓声に、賑わう会場。
ゆっくり目を開けば、一瞬視界がぼやけてから木漏れ日が降り注いで来た。
もっと深くまで神経を集中させる。
トクトク、と一定のリズムを刻む鼓動の音に芝生のフサフサとした感触。
鼻に香るのは、たこ焼きのソースの匂いだったり。
金平糖を１粒口に含めば、じわっとした甘さが広がる。
「…世界に溶けちゃったみたい」
ほぅ、と息をついて、私はそこを後にした。
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すずな - 響さん» コメントありがとうございます🥰夢主ちゃんめっちゃ可愛いですよね〜！！ (8月10日 11時) (
レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
響 - めちゃくちゃ面白くて一気に読んじゃいました！！！チート夢主ちゃんかっこかわいくてすきです笑 次の更新気長にまってます✨ (8月9日 19時) (レス) @page36 id: 78bf574804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2023年7月13日 1時
