114-溢れて ページ15
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緑谷side
「そろそろ
時は残り半分を切った頃。僕の騎馬は轟くんの騎馬と向かい合っていた。
相手がどう出てくるのか。それを見切って逃げ切れれば良いんだ。
そして、とうとう動き出した騎馬。
「時間はもう半分！足止めないでね！仕掛けてくるのは…１組だけじゃ……＿＿＿えっ…」
一瞬だった。
僕のハチマキがするりと抜けて、空に吸い込まれるように上に引かれたのだ。
轟くんも驚いたのか、僕らは同時に上を…空を見上げた。
「なら……轟くんのも、もーらい！」
……あれ？
初めに浮かんできたのは１つの疑問だった。
それ以前に、まず僕はAの個性を大体把握している。なんたって憧れだからね。
どの個性の方が何の呼吸、血鬼術を扱うのか。それすらも把握している……はずなのに。
「…その中で"浮く"なんてあったっけ？」
もしかしたら風の呼吸の応用とか？
…いや、それなら風が強く吹いてるはずだ。
なら、累くんの血鬼術？
…いや、それなら足が切れちゃう。
「なら…あれは？」
轟くんのハチマキをも手に入れたA。
僕らの動きが止まったのに気付いたのか、他の騎馬もこぞって上を仰いだ。
「……わっ、みんなこっち見てる。…なら、全部もらっちゃうね？」
僕はその瞬間を目に焼き付けた。
Aが手を上に引くと同時にハチマキが取られていく、その時を。
１つの可能性に思い当たった僕は、周りをよく見渡した。
「…！！これ、糸？」
１本見つければ後はすぐだった。
ここでようやく僕が…僕らが立たされている立場を知った。
＿＿＿会場全体が何色かの糸に絡め取られるようになっている。
「分かった。…Aは浮いてなんかいない……糸に乗っているんだ！」
そこまで分かったけど。遥か上にいる彼女には手が届かない。
……なら、
「ちょっと緑谷！！」
「へっ……時透さん！？」
突然呼び止められたから、慌てて振り返れば血相を変えた時透さんが居た。
「手を貸して」
珍しく焦っている時透さんは、簡単に作戦を説明した後、「任せたからね」と僕に
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すずな - 響さん» コメントありがとうございます🥰夢主ちゃんめっちゃ可愛いですよね〜！！ (8月10日 11時) (
レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
響 - めちゃくちゃ面白くて一気に読んじゃいました！！！チート夢主ちゃんかっこかわいくてすきです笑 次の更新気長にまってます✨ (8月9日 19時) (レス) @page36 id: 78bf574804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2023年7月13日 1時
