100-ただいま* ページ1
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私が目を覚ますと、そこは何処かの病室だった。
ベッドに寝かされていた体を起こせば、ズキッと腕に痛みが走る。……そうだ、骨折れてるんだった。
幾つか瞬きをすれば、意識がはっきりしてくると同時に手に温もりを感じた。
「……すぅ…」
＿＿＿そこにはベッドに顔を伏せている愈史郎の姿があった。……なんで？呼んだ記憶が無い。それはもうミジンコ程も。
＿＿＿ガシャン！
「……っ、A！！」
何かが割れる音がして、そっちを振り返る…よりも先に抱きしめられた。
「良かった……」
「……しのぶ。心配かけてごめんね」
ああ、そうだ。皆は私が呼んだ時以外にもこちら側に来られるんだったか。
しのぶは、珠世ちゃんを呼んでくると言って部屋を去った。なんでも二人で薬を作ってくれていたんだとか。
「本当に珠世ちゃんも、しのぶも優しいなぁ。……ね、愈史郎？」
「……気付いてたのか」
「流石に花瓶が割れる音したら誰でも起きるよ」
愈史郎はそのままぬっ、と立ち上がって側の椅子に腰掛けた。
「片腕粉砕骨折、背中に打撲……はぁ。お前はどれだけ珠世様のお手を煩わせるん……「こら、愈史郎」……すいません珠世様」
いつの間にか病室には珠世ちゃんの姿があった。
……しのぶの姿が見当たらない事について聞けば、なんか濁された。
「愈史郎、治療が終わった後Aさんから片時も離れずにいました」
「……うっそ」
「あの現場から救急車まで運んだのも愈史郎です」
「珠世ちゃんガチ勢の…あの愈史郎が……」
珠世ちゃんに怒られてしょげてる愈史郎を横目にそう教えてくれた。…信じられないけど、珠世ちゃんが言うならそうなんだね、きっと。
びっくりしている私をよそに、珠世ちゃんはお医者様を呼びに行った。
「…ねぇ、愈史郎。救けてくれたんだってね」
「……はッ、なん、で……「珠世ちゃんが教えてくれた」……珠世様に言われたからやっただけだ」
「…ありがと……「勘違いするなよ」……んふ」
「おい、何だその目は！！」
しどろもどろな愈史郎にさっきの会話を端的に教えれば、珠世ちゃんが見てたのが嬉しいのか、口角を緩ませた。
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すずな - 響さん» コメントありがとうございます🥰夢主ちゃんめっちゃ可愛いですよね〜！！ (8月10日 11時) (
レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
響 - めちゃくちゃ面白くて一気に読んじゃいました！！！チート夢主ちゃんかっこかわいくてすきです笑 次の更新気長にまってます✨ (8月9日 19時) (レス) @page36 id: 78bf574804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2023年7月13日 1時
