080-蝶々はまだ ページ31
-
「私の個性は特殊なんだよねぇ。だから、共犯者…って言うのかな？まぁ、そんな人を呼んだのぉ」
私の言葉と同時に、天井のパイプに片手で捕まって隠れていたしのぶとカナヲがぴょ、と地面に着地した。
「あらあら。せっかく用意した細工は役に立たなかったんですね〜。残念です」
「しのぶ姉さん、嘘つかないで」
「…今から十秒で君たちを倒しちゃうぞぉ〜」
刀を引き抜いて、マジックミラーを切る。
丁度人が通れる大きさの穴が完成！
その一連を見ていたしのぶは、手に持っていた袋をヒーローに見せつけた。
「小麦粉がここに」
カナヲが後ろ手に上手く麻紐を手に持った。
(ヒーロー側からは死角になっていて見えてないみたい)
その間に二人の腰を抱き寄せてっと。
「要らないので差し上げますね」
思いっきり小麦粉をぶち撒けたしのぶ。
彼女は、唐突に解説を始めた。
「突然ですが、粉塵爆発はご存じですか？
可燃性の粉末が空気中を漂っている状態を粉塵と言いまして。
この粉塵と空気中の酸素と着火源がある条件下でそろうと、爆発が起きます」
咳き込んでいる三人は目を見開いた。
「さよなら」
カナヲがお別れの言葉と共にジッ、と紐同士を擦り付けて摩擦熱を起こした。
そして小さく火花が散った瞬間、それを彼らに投げつける。瞬間、二人を引き寄せて窓から仰向けで飛び降りる。
「君らの負けッ！」
上に向かって人差し指で銃を作る…と同時にボンッ！！と大きな音を立てて爆発が起きた。
私たちが落ちていく先では、カナエちゃんが布を広げて待っていた。
「受け止めるわ！！」
ボスッと響く音と波打つ布。それを耳と目に入れながら、カナエちゃんの背後に目をやれば。
捕獲用のテープに縛られた子達の姿があった。
…気を失っているみたいだ。
ふと空を見上げれば、頭上で旋回している鎹烏がいた。
…言っておくか。
「私はヒーローチームの作戦をいくつも考えると同時に、自分のチームの作戦も沢山立てていたから！
それは、「一筋縄じゃいかない」って、みんなを評価していたからこそ立てることが出来たんだよ！」
盛大に噛んでこの訓練は幕を閉じたとさ。
-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 477人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すずな - 奥山乃愛さん» いつもいつもありがとうございます！！ ゆっくりですが頑張りますねッ！ (2023年2月10日 23時) (
レス) @page33 id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 分かりました！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年1月22日 19時) (レス) @page40 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
すずな - レベさん» あ、本当だ！！ ありがとうございます✨助かりました〜、直しますっ！ (2023年1月4日 1時) (レス) @page36 id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
レベ - 84話のやつ、匂いじゃなくて音ですよ。 (2022年12月28日 16時) (レス) @page36 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
すずな - 奥山乃愛さん» ありがとうございます！作者も夢主ちゃんみたいに頑張りたいと思います（笑） (2022年12月18日 17時) (レス) @page39 id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すずな | 作成日時：2022年4月2日 21時
