早すぎる ページ18
「！いきなり攻撃は、どうかと思います！」
「そんなこと言ってちゃあ、勝てなくなるぜ？お嬢ちゃんよ」
そんな会話をしながら、拳を器用にかわすA。
先程、スタートの合図が鳴り響いた瞬間に、
攻撃を仕掛けてきたいかつい男は、Aの器用な体の動きを見て、
心の中で、感心していた。
そんな男の心の内も知らず、Aがイルミの方を見れば、
既に戦闘が終わって……えっ！？
「A、終わったよ」
「え！？早くないですか！色々と！！」
「……こんなに早く終わるとはな。しかし、お嬢ちゃんに傷をつければあいつも不合格だ。」
どうする？と聞いてきたプロハンターの男。
その表情は、挑発しているようにとれた。
Aは余裕そうな顔をしているのが気に入らなかったのか、
小刀を取り出し、切っ先を男に向けた。
「……イルミさん、5秒数えててください」
「？いーよ。ごーよん……」
Aはイルミに数を数えてくれるように頼むと、
さん、と聞こえたと同時に、地面をえぐる。
「＿＿＿…！！」
ぜろ。イルミがそう言ったあとに、男は地面に倒れた。もちろん峰打ちだが。
「………終わりました」
「A早いね。やっぱり嫁いでこない？」
「……遠慮します」
呑気にそんな会話を交わすイルミとA。
ふたりが無傷でプロハンターを倒し終わった後、新たな扉が開かれた。
どうやら、進んでいいみたい。
イルミとAは再び会話を始めると、扉の奥に消えていった。
モニターの奥では、試験官が息を呑んでいることを知らないまま。
「………末恐ろしいふたりだ」
＊台本書きをやめました！内容は変わっていませんので、更新されたお話だけ、お読みください＊
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作者名：チョコプリン | 作成日時：2017年6月4日 11時
