伝説の死神と幻の死神 (ページ33)

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過去編10 ページ33

アンダーテイカーsaid

ア「……A…」

アンダーテイカーは病室から出ると、

今は亡き、相棒のことを考えていた。

ア「小生は、結局守れなかったんだね…」

悲しげに呟いたアンダーテイカー。

頬には、一筋の雫が跡を残していた。

その時、病室からレヴィアが出てきた。

レ「アンダーテイカー、すまない…
助けることができなかった…」

そういったレヴィアはアンダーテイカーを直視できなかった。

ア「……いいや、気にしないでおくれ？
レヴィアは手を尽くしたんだから」

アンダーテイカーはレヴィアに優しくそういうと、

Aの亡骸がある病室に入っていった。

ア「……！！！レヴィア！！！」

レ「なんだ？………！！」

アンダーテイカーが病室に入った時、

白いベットの上で寝ているはずのAの亡骸がなかった。

アンダーテイカーはすぐにレヴィアを呼ぶと

レヴィアはベットの上をすぐに確認した。

レ「なぜだ！？亡骸がないだと！？」

レヴィアはそういうと、

すぐさま病室を出ていった。

取り残されたアンダーテイカーは、

さらに深い悲しみに苛まれていた。

ア「…Aを守れなかったうえに、
亡骸さえも引き取れないとはねえ…」

そう呟いたアンダーテイカーは

重い足取りで病室を後にした。

＿＿＿＿＿＿＿数分前。

貴「つっ…！痛たっ…」

天使に生き返りたい…と願ったAは、

体が痛むのを気にせずに、上半身を起き上がらせた。

貴「(今、死んだはずの私が生きていたら、
絶対に怪しまれるよね…。
今のうちに逃げないと)」

Aはそう心に決めると、

病室の窓から近くにある木に飛び降りた。

貴「アンダーテイカー…ごめん……」

Aはそう呟き、森の中を駆けていった。