Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅲ】 (ページ13)

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第113話　万事屋side ページ13

一方ところ変わって鬼翔達
彼らは月詠と空き家の
建物の中に入り身を隠していた

月詠「すまぬ
わっちがもっと早く逃がしていれば…」

楓乃音「謝る必要なんかねぇよ」

銀時「あぁ、元から俺達ゃ
逃げるつもりなんざサラサラねぇし」

その発言に呟くように問いかけた

月詠「…行くのか」

新八「行かなきゃ晴太くんが死にます
清美さんは鬼翔さん達がいるので
大丈夫だと思いますけど夜兎相手となると
限界だってある筈です」

月詠「いけばぬしらも死ぬ
夜兎が4人、軍隊一個あっても足りぬぞ」

神楽「兄貴(アイツ)は私が
何とかしなきゃいけないネ」

月詠「誰(た)がためにいく
晴太か、日輪か…」

答える必要は無いと思った銀時は
腰をかけていた状態から立ち上がると言った

銀時「…ちょっくら
太陽(おひさん)取り戻しに行ってくる

こんな暗がりに閉じ込められるうちに
みーんな忘れちまった太陽を…」

銀時の言葉に続けるようにして
楓乃音も立ち上がった

楓乃音「…だな
どんな場所だろうが
どんな境遇だろうが
太陽はちゃんとあるんだ」

銀時「日輪でもねぇ
辻ちゃんの旦那でもねぇ
てめぇの太陽(おひさん)がよ

蜘蛛に隠れて見えなくなっちまう事もよくあるがよ
それでも空を見上げてりゃ必ず
雲の隙間からツラを出す時がやってくる

だからよぉ
俺達ゃそいつを見失わねぇように
空を仰ぎ見ることをやめちゃいけねぇんだ

背筋しゃんと伸ばして
お天道様まっすぐ見上げて
生きてかにゃならねぇんだ

しみったれた照ツラした連中に言っといてくれ
空を見とけって｣

腰に差す木刀を掴み
ちゃんと差し直すと4人は並んだ

銀時「あの鉛色の
汚ねぇ空に俺たちが…」

楓乃音･銀時「馬鹿でかい太陽(おひさん)
打ち上げてやるってな」

スっと壁によっかかって
話を聞いていた月詠は銀時たちの前へ出ると

“悪いが断る”

そう言った
そしてさらに続けた

月詠「わっちも共に行くからのぅ」

それはつまり裏切るという意味になる
それを分かっていて行かせるほど彼らは単純ではない
なんせ喧嘩売る相手は
吉原に住み着く夜兎の王なのだから

月詠「言ったはずじゃ
わっちが護るのは日輪じゃ
吉原に忠誠を誓ったことなど
1度もない

晴太を見殺しにする方が
余程の裏切りぞ」

それに
…と、キセルから口を離し
ふぅと吹く月詠は続ける

月詠「わっちも人に頼るばかりじゃなく
自分で探してみる気になったのさ

てめぇの太陽(おひさん)と言うやつを」