11.寥寥 ページ13
俺は一人、皆と離れて公園に来ていた。Aと初めて話した公園。
小さい頃だったな、母親に連れてこられたこの公園には同い年の女の子とその親がいた。
泣き虫で、ドジで、可愛げがなくて、でも笑った顔が凄く凄く可愛くて。幼いながらも恋をした。
その後も順調に育っていって、俺たちは所謂幼馴染みというやつになっていって、ずっと側にいる大切な存在になった。
ブランコが風で軋んだ。錆がぱらぱらと地面に落ちる。随分と古くなってしまった。
そんなブランコに腰掛けて、小さく漕ぎ始める。春になりかけの冷たい風が肌を撫でる。
「シルクくん、帰りましょう。」
後ろから俺の背中を力いっぱい押す影。愛しい声。驚いて、ブランコを止めて振り返った。
湯気が出ているコーヒーを片手にあの日と変わらぬ、笑顔がそこにあった。
ベンチにかけてあった上着をとって、俺の後ろを律義についてくるAに投げた。
「着ろよ。見てるこっちが寒い。」
「平気だよ、シルクの方が寒そう。」
「いいから。」
あまりサイズの変わらない俺の上着に袖を通さず肩にかけたまま渋々頷いた。
香ばしいコーヒーの匂いが漂ってくる。どうぞ、わざわざ頬に当てて渡してくる。その冷たい指先からコーヒーを受け取った。
帰るぞ、素っ気ない態度で俺はAの手を自分のポケットに突っ込んだ。
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赤飯@麦茶(プロフ) - るりりさん» ありがとうございます。頑張りますね。 (2017年3月13日 23時) (
レス) id: 6d8fbaf070 (このIDを非表示/違反報告)
るりり - 面白すぎます！更新楽しみにします！無理せず頑張ってください！ (2017年3月13日 19時) (レス) id: 3517a127a5 (このIDを非表示/違反報告)
赤飯@麦茶(プロフ) - プロインドさん» コメントありがとうございます！寝てくださいね笑 頑張りたいと思います。本名は出さない方針で行きますよ。Youtuberとは言え、一般人ですから。 (2017年3月12日 22時) (レス) id: 6d8fbaf070 (このIDを非表示/違反報告)
プロインド - あと、自分の意見なんですが、あまり本名は出さないほうがいいかなって、思います(￣ー￣) (2017年3月12日 22時) (レス) id: 8f36f4d372 (このIDを非表示/違反報告)
プロインド - どうしてくれるんですか！？続きがきになって、寝れませんww更新頑張ってください！！！アデュー (2017年3月12日 22時) (レス) id: 8f36f4d372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤飯@麦茶 | 作成日時：2017年2月28日 1時
