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第8話 ウカミと澪紅璃 ページ10

「やばいって……………どういうことですか!?」
Aは、心の中で自分を激しく追い詰めた。自分が知識もなく、妖刀を使ってしまったことに。

「なんてったって、妖刀が最後に使われたのだって百年以上も前なもんで。呪詛の解き方もまるで情報がないっス。」

勘九郎は、呆れたように手をヒラヒラとさせる。

「そこをどうにかできねえのか。」

「ん〜、そもそも呪詛はかけた本人にしか治せないものなんで。俺等ができることは精々、呪詛の
進行を遅らせること位ですかね。」

「かけた本人がいるじゃねえか。ここに。」

そう言うと天馬と勘九郎はそろってAを見る。

「お前………………いや、お前の守護者なら、なんか知ってるんじゃないのか。んん?」

そう言われると、Aは必死の想いで宇迦之御魂に願った。

お願い、ウカミ…………………私に、力を貸して………………!!!!!

(もう、しょうがない子ね………………A…………………。)

心の中でそう聴こえてくると、ウカミが送ってきた情報が、頭中に流れ出す。
目の奥が熱くなった感覚を覚え、緊急治療室に足を運ぶ。
意識が少しだけ、ウカミと混ざっている気分だった。


寄ってくる医者達は勘九郎の一言で黙り、Aは鞘から澪紅璃を抜く。
左手で刃の背を撫でると、頭に浮かぶ文章を口に出す。


『宇迦之御魂神の御名において………………汝を呪いから解き放たんとする……………!』


陰陽師が唱えるものとはまた違うものだったが、Aが唱えた瞬間、刀が光り出し、男の呪詛を吸い込んでいった。

呪詛は跡形もなく消え、男はやっと苦しみから解放された。

周りはそのことに感嘆の声をあげ、男に駆け寄る。

そんな中で、ただ一人、天馬だけは気がついていた。

呪文を唱えた時、Aの瞳の色が変化した事を。

深い海のような瑠璃色の瞳が、輝かんばかりの黄色の瞳に変化したことを。

Aはその後倒れ、天馬に抱えられて病院を後にした。

次回へ、続く!

第9話 2日目の朝→←第7話 妖刀の秘密



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設定タグ:双星の陰陽師 , 鸕宮天馬 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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あとり - ありがとうございます!大変遅くなりましたが更新させていただきました! (2018年2月13日 0時) (レス) id: ce2f790ea1 (このIDを非表示/違反報告)
(* ´ ▽ ` *) - 続きはまだですか?とても面白いので、更新頑張ってください! (2018年1月28日 15時) (レス) id: 18290c3fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ちっち - あとりさんこの小説大好きなので、頑張って更新してください! (2017年12月29日 9時) (レス) id: d069e4a0a4 (このIDを非表示/違反報告)
あとり - 夜実さん、すみませんでした!ご指摘ありがとうございます!気をつけます! (2017年3月30日 0時) (レス) id: 493c050031 (このIDを非表示/違反報告)
夜実 - 47なのに46になってますよ〜(このコメント消していいです) (2017年3月29日 23時) (レス) id: 180bd39056 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あとり | 作成日時:2017年2月17日 7時

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