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を強く引っ張られて何かから引きずり出された。

目が焼けているのか眼球を刺すような痛みが走って叫び出したい。


けどそこには空気があって、僕は口の中に入り込んだ何かを噎せながら吐き出す。


「げほっ、げぼ、…は、っは、げほっ!」

息が整わない。
吸えない。

空気が肺に入ってこない


「A、A!!」


ひんやりして、"形を持った"手に頬を支えられた。

これ、悠仁くん……。


そのまま



「ふ、…ふぐっ……ん……ちゅ……」
「はっ……ん……はふ………」



唇が重なった

力強く吹き込まれる空気を何とか吸って息が、できた。


「A、聞こえる?」
「は、……ぁっ」

「話せないか……目は?開く?」



ダメだ。
あちこち痛い。



促されるように何とかまぶたを開くが、空気に触れた瞬間にとてつもない痛みが走る。

「っぐっっ!!!!!」

「痛いか、ごめんな、……ちょっと待ってろ」



悠仁君の手が離れる。


「ぁだ、」


離れないで

痛い

見えない

そばにいて

ひとりにしないで





「……うん。」


返事が聞こえた


「伏黒……頼む。それを……返してくれ」



誰かいるの?

駄目だ、何も分からない。



「ソイツを助けてどうするんだ」

「伏黒に関係ない」

「ある。
お前がソイツを助けて、お前は自由になれるのか?
俺たちは虎杖を自由に生きさせたい。
縛るそいつは呪詛師と同じだ。



宿儺と同じだ…… 」



「伏黒!!!」


怒鳴る悠仁君。

こんな怒声初めて聞いた……



怖い。


ごめんね

僕が迷惑かけて……


「ご……ぇ…、ね」

「?」



涙が溢れる。



目ん玉に染みる。痛い。
焼けた肌に滲みる。痛い。


けど、止まらない。




僕が非日常で楽しいと感じている間、悠仁君はずっと僕に縛られてたんだ……



君の自由を僕が奪っていた



「ごめ………な"、ぁ"い」







もうヤダ


死んでしまいたい

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しいさん(プロフ) - 紫雲さん» やったぜ!ありがとうございます!!! (2021年2月11日 17時) (レス) id: 2c34af32f0 (このIDを非表示/違反報告)
紫雲(プロフ) - しいさんさん» えらいえらい。頑張れ!|ω・)ノ (2021年2月11日 16時) (レス) id: a18463f7a8 (このIDを非表示/違反報告)
しいさん(プロフ) - いっぱい更新してみたよ。褒めて褒めて。。。 (2021年2月11日 14時) (レス) id: 2c34af32f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しいさん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/homupe2019/  
作成日時:2021年1月22日 21時

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