僕の名前を言ってご覧。【呪術廻戦】【男主】 (ページ7)

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視線を絡めた大きな目は、醜くその目を弓形に歪めた。

「A?」

「?」

宿儺君が僕の異変に気付いた。

もう1人は不思議そうにこっちを見て……

「後ろ!」

彼の後ろから伸びた真っ黒な手に、気付かなかった。

「おっと。」

真後ろからの攻撃だったのに、その人は難なく避けた。

避けた……って言うか、黒い手の方が弾けた……?

「やっぱりそこ、誰かいるんだね」

「貴様……」

「だぁいじょうぶ。ここにいるヤツら、所詮４級の雑魚でしょ?」

均衡状態。

きっとここのドロドロ達は用意されたもの。

宿儺君は、僕をこのドロドロからかばいながら戦わなきゃ行けないんだ……

「宿儺君、僕、何とかしてここから離れるから」

僕、宿儺君の邪魔になっちゃってる

「勝ってね……」

「……誰に言っている。このような雑魚、取るに足らぬわ」

宿儺君ににこっと笑いかけて男の人と逆方向に走る。

後ろで宿儺君の笑い声が聞こえた。

僕、きっと逃げ切るよ…

黒い手を避けながら走る。
これでもドッチボールでは何時も最後まで残るんだ。

もうすぐ家。

その手前の公園で、僕は

「ぷぎゅっ!!!」

盛大に転んだ。

どうしてこう肝心な時に転ぶかな?!!!

無事に黒い手に捕まって、僕は黒いドロドロにしずんだ。

もがく。

上に上がろうとして必死で手足を動かす。
制服が肌に張り付いて、鞄はどこかへ行ってしまった。

水に沈んだみたいに息ができない。

肌がジリジリ痛くなってきて、体を動かすのも億劫になった。

ぎゅっと閉じたまぶたの向こうで、何かが光っているのが見える。

おかしいよね、目が閉じているのに見えるなんて。

「ゆ、ぃ……く」

その光に手を伸ばす

だってそれは彼ら自身の欠片だって

「A!!!」

知ってるから