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無事、HRが終わり1時間だけ自由時間を先生方が設けてくれた。
と言っても私は暇なのでまっさんに中庭へ行こうと誘って行くことにした。
「なあなあ、今気になってる部活とかある？」
「いや特にないけど。」
「お！そうなん！？
俺な剣道部か生徒会やりたいねんな」
「ふむ、もしやマネージャーか一緒に生徒会やらんか的な誘いっすか」
そう言うと「あたり！」と笑った。
そして手をパンっと叩きお願いポーズをし、ちらっと私の様子を伺っている。
私とまっさんは1年の頃部活も生徒会もやってこなかった。
まず最初は学校生活に慣れることから始めようやって心配症なおかんことまっさんがそう言うから、2人して何もしないでいたんだ。
「んー、良規と一緒ならいいか。」
「神様！女神様！」
「おだてても何も出ないぞ」
ぱっと輝かせた表情をした彼はとても嬉しそうにしていた。
…おっと、まっさんと一緒にいれる時間もこれまでかな。
「良規、女子たち来てるね。」
「行ってあげなよ？」
まっさんに向かって走ってくる女子たちを見ながらそう話した。
「俺がおらんくて寂しくあらへんか？」
「大丈夫だし。親離れもそろそろしないとだめだから。」
いつまでもまっさんといる訳にはいかないよ笑
1人じゃ何も出来なくなるから。
「…別にせんでええやん。」
「ん？ごめん聞こえなかった。」
「いや、大したことやないからええよ」
「良規くん！」と女の子たちが少しお話したいって彼を連れていく姿を見て少し胸がいたんだ。
行ってくるなと手を振る彼。
ああ、行ってしまった。
1人静かに遠くなっていく背中を見届ける。
自分から行ってあげなよとか言ったくせに、いざ行かれるとやっぱ寂しい。
「人気者だなぁ」
つい本音が出た。
でもいいよね。どうせ誰もいないのだから。
そう思っていた私だか、以外なことに返事が返ってきたのだ。
「そうっすね。Aさん。」
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作者名：しーさん。 | 作成日時：2023年6月1日 11時
