念系統 ページ34
その日から皆は次々に刺青を入れていった。
ワタシはまだ。
今は発の修行してたね。
発は絶よりぜんぜん簡単に感じた。
閉じるより開くほうが得意らしい。
｢A、随分上達したわね｣
『ぱく！』
にっこりと笑いながらほめてくれたパク。
パッと見何も変わっていないがつい先日いれずみを入れたそうだ。
『ワタシ、発得意ね！もう二時間出来るようになたよ！』
｢もしかしたらオーラ量が多いのかもね。技はもう決めたの？｣
パクの問いに首をかしげた。
技とは？
｢まだ教えてもらってなかったのね。じゃあこの際水見式をやってみましょうよ｣
『みずみしき』
パクが用意したのは水の入ったガラスのコップ。それに葉を浮かべたもの
｢このグラスに発をしてごらんなさい｣
『あい』
言われたとおりテーブルのグラスに向かって発をした。
そしたら葉っぱがずず。と動いて水が少し揺らめいた。
まるで砂糖が溶けるかのようなゆらめき。さらに漂ってきた甘い香りに思わず水をなめる。
『甘いね！ただのみず、甘くなた？！』
｢変化形の特徴と操作系の……あなた、なかなか特殊ね｣
パクが驚きながらほめてくれる。
変化形に操作系。どちらも聞き覚えがある。
フェイとシャル。二人がそうだったはずだ。
あ、オーラの性質については少し前に学習済みだ。
相反している二つを持っている異常性も理解している。
けれどなにより
『フェイと同じ変化形、それがあてうれしね』
｢ほんとに……あなた達よく似てるわ｣
ほめことばだ。
『ありがと』
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作者名：しいさん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/homupe2019/
作成日時：2021年4月4日 9時
