片言少女は彼の片割れ (ページ30)

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「フェイたちはこの後どうする?｣

ワタシ達が座っているソファーへとやってきたシャルがそう問いかけた。

｢そね……特に決めてないね｣

フェイを見ればばちっと目が合った。だから伝える。

『いれずみ?終わるまで動けない違うか?』
｢あぁ、それもそね。特にAはきと熱出るよ｣
｢確かに……じゃあしばらくはここに居るんだ？｣
｢たぶそなるね。｣

話していたら目に留まったのかフィンもやってきて話に混ざった。

｢何でそんな予定気にしてんだ？｣
｢いや、一ヵ月後に丁度この町でハンター試験があるんだ。どうかなと思って。一ヶ月だったら墨の定着もしてるだろうし｣

『はんたーしけん？』

最近知らない単語ばかり聞いている気がする。

｢俺達って戸籍がないだろ？｣

戸籍は知ってる。個人を特定するのに使うもの。名前とかもそれ。

｢戸籍がないのは楽な時もあるけどやっぱりめんどくさい時の方が多いんだよね。
だけどハンター試験を受けてハンターって言うのに成れればそのライセンスが戸籍代わりになるんだ。｣
『ハンターになれればシャルやフェイは楽になるか？』
｢A｣

少し咎める様な響きを持った声。

｢そうだね。何よりフェイが一番怖がってるAが死ぬって言うシチュエーションは回避できるよ。病院が使えるからね｣
『フェイはワタシが死ぬの怖いのか？』

知らなかった