小話。後半ほんの少しpink ページ19
今日の分の日課を終わらせて水を呑んでいた時
｢Aこち。｣
『ぁい』
フェイに呼ばれて小走りで寄っていけば、いつかのように後ろから抱えられ膝に座った。
そして見せられたのはパソコンの画面。
『これなにか?』
｢この前話してたアクセサリーね。いつまでも放置じゃ気になるね｣
あの3つの宝石はワタシとフェイの部屋に鎮座していた。
ワタシがフェイと宝石を見てニコニコしているのを見て居心地が悪かった様だ。
｢アクセサリーいてもいぱいあるね。どんながいいか選ぶよ｣
『あぃ』
スクロールされていく画像たち。
『フェイ』
｢なんね｣
『これ、なんていうか?』
女の人の耳に飾られる宝石。
｢ピアスね。耳朶に穴ぶち開けて固定するよ｣
『ワタシこれがいいね!フェイの色を耳付ける!みなに紹介できるね』
そう言って笑うが本人は少し不満げ。
｢そなのしなくていいね……こんなのはどか?｣
出てきたのは首に巻かれているもの。
｢チョーカー言うね。埋め込めば落ちない。それに首輪みたいでちょどいいね｣
『首輪?』
｢ワタシの言う証明ね｣
『いね!それも!』
その言葉にどんどんテンションが上がっていくのが分かる。
｢どちもつくるか?｣
『どちもできたら嬉しね!どちかだたらフェイが選んで!』
｢……」
考え込んでしまった様子。
そんな時。ワタシの頭に名案が浮かんだ。
『そね!ふぇい!』
｢あ?｣
『ワタシ、やりたいこと見つけたよ』
｢急になんね……｣
体を動かしてフェイを正面から見る。そして目元をなぞりながら
『ワタシ、フェイの色集めたいね。宝石でもなでもいい。フェイの色に囲まれたいね』
｢そも、何故ワタシが紫て色か。そこから分からないね｣
『フェイは紫か……黒ね。けど黒はクロロもね。フェイだけの色は紫だけよ。』
｢……そか｣
でも部屋は黒で揃えてたいな。
家具なんてものを買うことがあれば。だが
『ワタシだけ身につける、なか寂しい』
｢は?｣
『フェイはワタシの色嫌いか?』
｢いや……｣
『じゃあフェイもワタシの色身につけるね。いこでいい。お揃い欲しい。ね?お願い』
｢……｣
なんだか最近とても我儘になった……
｢いこだけ。左のピアスだけよ｣
『!!!!!』
目を逸らしながら許しを貰えて思わず震えてしまう。
『ほ、ほとか?』
｢い。いてる。執拗いね｣
『〜!!!フェイ、すき!!大好きね!』
｢してる｣
ギューッと抱きしめ頬をスリスリする。大好きなフェイの匂い。
｢じゃあ宝石。加工しに行くね｣
『あい』
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作者名：しいさん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/homupe2019/
作成日時：2021年4月4日 9時
