story39 アドリブ ページ40
この映画は
監督の希望もあって、
できるだけストーリーの流れに沿って
撮影を進めることになっていた。
役者の俺としても、
いろんな場面をバラバラに撮るよりも
その方が役に入りやすかった。
監督はそれを配慮して
そう希望したんだろう。
この人の
映画に対するストイックさは
こういうところから感じられた。
だから初めの撮影は
優しかった頃の大樹だけを演じる。
彼女の言ってた通りの
“とても優しい”、
“夢や光を見つめる真っ直ぐな目”をした
かつてのあの男になる。
大樹『一緒にいる時まで
仕事してごめんな』
真希『ううん、
一緒にいられるだけで私は十分』
大樹『ん、そっか』
また
真希の頭を撫でた。
優しさの溢れる瞳で見つめながら。
大樹『そんな真希のそばにいられる時間が
俺いちばん好き』
これは
俺のアドリブだった。
台本にはなかったけれど
この時の大樹は
そんな思いでいっぱいだったと思って、
つい口からこぼれた台詞だった。
真希『私もだよ』
真希も
キラキラした瞳で答えた。
そして
お互いの指を絡ませる。
その状態で
大樹は仕事をやり始め、
真希はただ
そんな彼のそばにいた。
「カット」
落ち着いた
監督の声。
…アドリブ、怒られるかな？(笑)
「素敵すぎて
止めるの忘れちゃいそうになったよ」
彼女は
ふわっと微笑む。
「最後のもすごく素敵だった。
採用！」
グッと親指を立てながら
OKをもらえた。
和「怒られたらどうしようかと思った」
「怒るなんてとんでもない！
もう本当よかったよ。
大樹役も真希役も完璧」
そう言われて
素直に照れてる自分がいる。
「この調子で
どんどんいこう！」
でも
その笑顔の裏側の彼女の気持ちが
気になって仕方ない自分もいる。
「こんなにいいシーンになると
思ってなかったなぁ…」
惚れ惚れした様子で
俺たちの演技を見るその姿は
本物なのか嘘なのか、
それを見分けるほどの力は
今の俺にはなかった。
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愛美(プロフ) - みうなさん» いえいえ(^o^)/ (2014年11月26日 23時) (
レス) id: eadebd35f8 (このIDを非表示/違反報告)
みうな(プロフ) - ありがとうございます♪ヽ(´▽｀)/ (2014年11月26日 23時) (レス) id: 93348bd7a4 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - みうなさん» たぶんもう鍵つけないと思います！でも、もしそうなった場合は聞いてくださって大丈夫です！ (2014年11月26日 23時) (レス) id: eadebd35f8 (このIDを非表示/違反報告)
みうな(プロフ) - また鍵をかけるさいはパスワード聞いても大丈夫ですか?? (2014年11月26日 21時) (レス) id: 93348bd7a4 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - みうなさん» そんな風に読んでいただけたなんて嬉しいです(*´ `*) ありがとうございます、更新頑張っていきます！ (2014年11月26日 17時) (レス) id: eadebd35f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛美 | 作成日時：2014年11月15日 23時
