story13 不合格 ページ13
俺の演技が終わると
部屋の中は拍手の音で溢れかえった。
「素晴らしい！」
いちばん右にいた男性が
そう言った。
その隣にいた男性は
立ち上がってまで拍手をしていた。
「これはもう、
“大樹”役は二宮くんということで
いいんじゃないですか？」
いちばん左の男性が
それを切り出した。
右側の2人の男性は
2、3度頷いた。
木下さんも
すごく笑顔で
拍手を送ってくれている。
俺が
ありがとうございます
と言おうとした時
「不合格です」
木下さんの
その一言で
拍手は一瞬にして消えた。
静まり返る室内。
「ですが監督…」
「不合格です。
二宮さんのご出演は
なしとさせていただきます」
終始
彼女は笑顔だった。
とても穏やかで
そんなことを言い出すようには
見えなかった。
その笑顔を浮かべたまま
彼女は会議室から出ていった。
「監督が認めない限り
ご出演はお断りということになりますね…」
残った審査員の一人が言った。
俺はすぐ
その部屋を出た。
走って
木下さんのもとへ行き、
彼女が進むのを止めた。
和「何故ですか？」
彼女は
笑ったまま何も言わない。
和「どうして不合格なんですか？」
「あなたは
そんなにこの作品に出たいんですか？」
逆に
質問された。
和「はい、もちろんです。
だから私は今ここにいます。
どうしても演じたいんです」
「“大樹”は過激な役です。
アイドルのあなたが
やるような役ではありません」
和「それでも私は」
「この役をやったら
人気も下がるんじゃないですか？」
キッパリと言われた。
彼女の言うことは
もっともだった。
彼女が言ったのは
俺も思っていたことだ。
“大樹”は本当に
残酷な人間である。
そんな役を演じたら
きっと俺のイメージも変わるし
好感度もそれなりに下がるだろう。
でも、
和「私は演じたいんです。
あなたの言葉で
あの役を演じたいんです。
私はアイドルであり、
1人の俳優です。
新しい道を恐れたりなんてしません」
お願いします
と
頭を下げた。
彼女が口を開くまで
頭を下げ続けた。
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愛美(プロフ) - みうなさん» いえいえ(^o^)/ (2014年11月26日 23時) (
レス) id: eadebd35f8 (このIDを非表示/違反報告)
みうな(プロフ) - ありがとうございます♪ヽ(´▽｀)/ (2014年11月26日 23時) (レス) id: 93348bd7a4 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - みうなさん» たぶんもう鍵つけないと思います！でも、もしそうなった場合は聞いてくださって大丈夫です！ (2014年11月26日 23時) (レス) id: eadebd35f8 (このIDを非表示/違反報告)
みうな(プロフ) - また鍵をかけるさいはパスワード聞いても大丈夫ですか?? (2014年11月26日 21時) (レス) id: 93348bd7a4 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - みうなさん» そんな風に読んでいただけたなんて嬉しいです(*´ `*) ありがとうございます、更新頑張っていきます！ (2014年11月26日 17時) (レス) id: eadebd35f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛美 | 作成日時：2014年11月15日 23時
