塩宮明次郎のネタ帳 (ページ24)

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幼馴染ページ24

「うぜえんだよ、俺たちのこと見下してんだろ！」
「ちょっとめぐまれてるからって調子乗ってんなよオカマ！！」

癖のある銀髪に細身の小さな子供が体格のいい男の子供たちに囲まれ蹴られたり罵声を浴びられたりされている。

細身の子供は頭を抱え地面にしゃがみこみ、何も言わずにじっと耐えていた。

周りの子供たちは巻き込まれたくないためか見て見ぬ振りを続ける。

誰も助けようとしない。

「なんか言えよオカマ！」
「むりだろこいつ、弱えーもん！」

指をさし追い詰めながら笑ういじめ集団。

すると突然腹を抱えながら笑うリーダー格の男の子が前に倒れこんだ。

何事かと思った時はもう遅い。

いじめ集団は次々に倒れ込んで行った。

「見ててウザい」

倒れたリーダー格の男の上に腰をかけた嫌悪感丸出しの表情の栗色の髪色の少女は、いじめられていた少年を見るや否や緩い笑顔を向けた。

「だいじょーぶ？」

「助けてくれと頼んだ覚えはない」

「はいはい強がりねー。助かったって正直に言え～」

「君も標的になるかもしれないぞ」

少年は立ち上がり少女の方を一瞥した後、躊躇いなく背を向けその場を去ろうとした。

「ただ、礼を言う。君の勇気に」

「…かった。ねー、おちびくん名前は？わたし干倉やよい。よろ～」

「おちびくんじゃない。魁星白だ。君も対して大きいとは思えないが」

歳不相応の沈着な顔がやよいの方を見る。

これがやよいと白の出会いであった。