#184 大人編 ページ39
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結局私は、高校の時から何も変われてなかった
1人で抱え込んで、抱えきれなくなって、暴走する
その度にかっちゃんに助けられて、救われてきた
「A、てめェのしてぇことはなんだ?」
『みんなと一緒にヒーローになりたい
今みたいに曖昧なヒーローじゃなくて
たくさんの人を助けられるヒーローに
それで…
両親のことを突き止めて
哀ちゃんを… 志保ちゃんを守りたい』
自分の中でいつからか考えていたこと
組織を抜けて、普通の生活を送る。
でもそれは明美ちゃんを見て、出来ないのはわかっていた
それでも組織にバレないように、ひっそりと抜ける
そう考えていたけど、
やっぱり戦うしか選択肢はない
逃げるんじゃなくて、戦わないと
『かっちゃん。
私が組織と戦うことになっても、応援してくれる?
ううん、助けてくれる?』
「ったりメェだろ」
『ありがとう』
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次の日
私は朝一番にポアロを訪れた
「すいませんまだ開店前で……」
『安室さん、お話があります』
「Aさんでしたか
場所を変えましょう。少し待っててください」
安室さんの車に乗り込み、話をする
たとえポアロでも、盗聴の可能性はあるからだ
「それで…話とは?」
『私、組織を抜けることにするわ』
「組織を? それはかなり無茶な話ですね」
『もちろん、戦うつもりよ
そちら側もその気があるって聞いたけど?』
「…どこでそれを」
ヒーロー公安委員会とエンデヴァー事務所に行った時、やけに人がバタバタとしているのを感じた
事件の担当が多いとはいえ、あまりにも人がいなさすぎる
そう思い資料を用意してもらっている最中に少し探りを入れてみた
すると驚くことに、組織がこれから起こそうとしていた重要なことの情報がリンクされていたのだ
「…我々と同時に、組織を襲い壊滅させるつもりですか?」
『公安側にその気がないのは知ってるわ
今回のはあくまでも主要メンバーの1人を逮捕、が目的でしょ?
でもね、コナンくんやヒーロー達にも応戦してもらって、ここで一気に壊滅させるべきなんじゃないかと思って』
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作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年5月4日 18時