#171 大人編 ページ26
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「全員、それぞれの任務お疲れだった。本日、組織の重要メンバー達は逮捕に至らなかったが、取り引きをしていたメンバーは全て逮捕することが出来た。
これは、偏に君たちの活躍が大きい」
FBIのお偉いさん達の話を、緑谷は半分聞き流す
緑谷は、先程の彼女に大きく気を取られ、未だ引きずっていた
いつか見た夢の通り、彼女を引き止めることが出来なかった後悔の念に駆られ、どうやって彼女をかっちゃんの元へ連れていこうかとばかり考えていた
そんな彼を見たホークスは彼が彼女に会えたことを悟り、じっと見守っていた
「日本のヒーローもよくやってくれた。
我々はこれで解散になるが、また一緒に仕事が出来ることを楽しみにしているよ。
そうそう、そちらには今度我々FBIの中のNSBから1名、日本へ行くと聞いている。
その時はよろしく頼むよ」
「こちらこそありがとうございました」
「それじゃ、俺たちはこの辺で」
長いアメリカ任務を終え、2人はようやく休みとなる
「いやー長かったねーー」
「でも、貴重な体験でした」
「確かに、FBIと組むなんて滅多にない事だからね」
「NSBの方が来るって話でしたけど、誰なんでしょう?」
「さあ?でもNSBから来るのなら、ヒーローじゃなくて警察じゃないのー?」
そんな会話を交わしながら、緑谷は頭の中では彼女のことばかり考えいた
「あんまり、気負い過ぎない方がいいよ」
「え?」
「縁があればまた会えるんだから、その縁を信じるべきだよ」
彼女との縁があれば
そう口にしたホークスに、緑谷は驚きの視線を向ける
いつ気がついていたのだろう
そう思いながらも、今回このアメリカで共に働いた先輩の言葉に、どこか心を救われた
「そうですね、ありがとうございます」
その後日本へ戻った緑谷は、すぐさまA組の全員に連絡をした
爆豪からは何も返信は来なかった
だが、大半の人が彼女がアメリカにいることを知り、すぐにでもアメリカへ渡って彼女を探したい衝動に駆られた
「まあでも緑谷、アメリカでの任務お疲れ」
「うむ、貴重な経験になったことだろう!」
「しっかり休んでくださいね」
「みんなありがとう」
そうは言ったものの、彼には休む間もなく、次の任務が入っていたのだった
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作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年5月4日 18時