#162 大人編 ページ17
*
「Aが俺の知らねぇとこでなんかやってんのはわかってんだよ。あの日、5年前、ヒーロービルボードチャートJPが発表された時に帰ってきたあいつは誰かと話したっつってた」
例え5年経っても彼の記憶は色褪せていないらしい
まるで昨日のことを思い出すようにスラスラと話し始める
少しもキレず、落ち着いて話す姿には緑谷も未だ慣れない
「だけど、頬に火傷跡つけて帰ってきてんだぞ?何かあったに違いねぇと思って調べたら同じ日に爆発してる列車があった」
爆豪以外知らなかった彼女の事実。
先程から色々と驚くことが重なり、開いた口が塞がっていない
「それにはあの毛利探偵も関係してた。まあ会ったのはこの前が初めてだけどな。多分あのガキの中にあいつの、Aの守りてぇやつがいる」
「あの5人の中の誰かってこと…?」
「仲がいいならあの蘭っていう人じゃねぇし、大人の男のことなんか守ってあげなきゃって言わねぇだろ。見たところ全員弱くはねぇみてぇだし、あいつがそういうのはあの中のガキだけってことだ」
「その方たちとは一体…?」
「前に僕たちが行った喫茶店で出会った子供たちだよ」
「多分あの灰原つっーやつだな。それと、Aの親は母親だけだ。もしかしたらその母親も血が繋がって無いかもしれねぇけどな」
次々と語られることに頭がついて行かない人もいた
主に上鳴1人であるが
「ちょっと待て爆豪、つまり陽月には母親しかいなくて、その女の子を守ろうとしてるってことか?」
「あぁ」
「じゃあその灰原っつー子に会いに行きゃあいいんじゃ…」
「いや、それは好ましくないな。陽月くんがどういう目的でその子を守ろうとしてるかは分からないが、下手に近づいてますます遠ざかってしまうのは避けたい」
「でもかっちゃんのおかげでこの前あった人達についても探ってみた方がいいってことがわかったよ、ありがとう!」
「そうね、爆豪ちゃんが居なきゃ危なかったわ」
「うん、やっぱり僕今度アメリカに行った時、夜の街もパトロールしてみるよ。案外見つかるかもしれないし」
「陽月、元気してるといいけど」
「女子の皆さんはいつも心配されてますわ」
「かっちゃんのためにも、Aちゃんのためにも、できるだけのことをしてみるよ」
「おお、俺も!」
「俺もホークスに聞いてみよう。ダメ元だがな」
*
196人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年5月4日 18時