#159 大人編 ページ14
*
「なるほど、つまり二重スパイと言うことですか」
『そうね。ヒーロー側がどれくらい組織に入り込んでいるのかもわかるし、組織にとって悪いことじゃなかったんでしょうね』
お互いの立場が似ている2人である
同じように3足のわらじを履き、公安にも組織にも属している
アメリカに特に知り合いもいないAにとって、安室は唯一話が出来る相手なのだ
『それじゃあ、調査の方よろしくね』
「余裕ですよ。…Aさん、同級生の方があなたの事を探っているみたいなのでお気をつけて」
『ええ、わかってるわ。わざわざどうもね』
そして、彼女はあっという間に去っていった
一方その頃彼らはポアロのすぐ上にある毛利探偵事務所を訪れていた
「うひょー!こんな綺麗なヒーローにまで来てもらって!それで今回はどのようなご要件で?」
「えっと実は蘭さんという方に用があって」
「うちの娘にですか?どういう…?」
「蘭さんのお友達のことで聞きたいことがあって。あ、そういう悪いこととかでは全然ないです!!」
「なるほど。おい蘭!!お前に客が来てるぞ!」
「ちょっとお父さん、そうやって呼ぶのやめてって言ってるでしょ!?すみません、こんな父で。それで私に用って?」
すぐ上の階にいたらしく、小五郎が呼ぶとすぐにやってきた
だが、彼らのことは知っていても知り合いでは無いため頭の上にはてなが浮かんでいる
「実は僕達、陽月Aという人を探しているのですが、蘭さんがお知り合いだと聞いて」
「Aちゃんのことですか?その子なら友達ですよ。でもどうして?」
「最近連絡が取れていなくて。今探してるところなんです」
「なるほど。そういえば私もここ最近は連絡取ってないな。1番最近だと…」
「あれじゃねぇか?夏頃に東京に遊びに来た時」
「そうだ!その時に園子と和葉ちゃんも誘って4人で遊んだ時以来かな」
この界隈に来てから、Aはこの辺りだと意外と顔を見せていることがわかった
「あ、電話かけてみますか?」
「!いいんですか?」
「もちろんです。prrrrr… あれ、出ないな。向こうにいるなら深夜だからかも」
「向こう…?」
「確かAちゃん、前までアメリカに留学してて。今もそうなのかは分からないんですけど…」
「やっぱりアメリカか…」
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作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年5月4日 18時