#158 大人編 ページ13
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『実はアメリカの方でね、組織への捜査が本格化したらしくて』
「それはそれは。わざわざそれを伝えるために日本へ?」
『ついでにやりたいこともあってね』
高校卒業から3年。
安室に公安に入る手伝いを頼んでから5年が経過し、Aはすっかり大人っぽくなっていた
高校時代よりも落ち着きが生まれ、ますますベルモットに近くなった話し方に、安室も面食らったほどだ
「そうそう、今日ポアロに子供たちが来て、あなたになかなか会えないと寂しがっていましたよ」
『今度顔だそうかなぁ、日本のコーヒーも飲めてないし』
「アメリカに行って1年半であそこまで上り詰めるとは流石ですね」
『あら、あなたのおかげよ?』
「ご両親の情報は集まりましたか?」
『少しだけ。思ってたよりは集まってないわね』
Aが言うには、現在集められたのは
・ヒーロー公安委員として任務にあたっていた
・その任務は組織に関わることだった
という2つだけらしい
『任務内容さえ分かれば組織内で探せるのだけど、まだまだね』
「無事に集められることを願ってますよ」
『ありがとう。それで今日の本題に入るのだけど、FBIが日本のヒーローに捜査協力を依頼したらしいの。そのヒーロー、探してくれる?』
「相変わらず人使いが荒いですね。それは、どちらからの任務ですか?」
『どちらも?どちらかと言うとNSBかしら』
彼女は現在、アメリカのヒーロー公安委員会に所属するだけでなく、普通の公安すなわちFBIの中にある公安警察、NSBにも所属しているのである
これは、ホークスからの推薦だけでなく安室、いや降谷からの推薦もあったため、同時にどちらも兼務することとなったのだ
「FBIがFBIについて調べるなんて、珍しいですね」
『だからこそ私じゃ出来ないのよ。それとも、やっぱりFBIは嫌いかしら?』
「任務となれば話は別ですよ。あなたも3足のわらじを履くとは、驚きでしたけどね」
『あなたにだけは言われたくない事ね笑。組織の方は今後、あなたに同じことを頼むでしょうけどそこはあなたの好きにしていいわ』
「わかりました。そういえばずっと気になっていたのですが、組織はあなたにヒーロー免許をとらせてどうされるつもりで?」
『ヒーローは堂々と捜査ができるもの。公安にまで入るとは思ってなかったんでしょうけど』
彼女は淡々とそう告げた
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作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年5月4日 18時