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永遠に後ろを追いかけてくる爆豪くん
怖い、怖いよ?
思ってたよりも全然怖いじゃん!!
なんか、今までとは違う怖さ
『うわっ!』
「おいてめぇ、やっと捕まえたわ。何勝手に逃げてんだァ?あぁ?」
ああ、死んだ、終わった
『え、嫌だって、追いかけられたからですね』
「チッ」
舌打ちだけすると、爆豪くんはそのままどこかへ歩き出した
え、私、襟掴まれたまま?
え??
え???
『あの、ちょっと離し…「離したらてめぇ逃げんだろうが!!」』
はいすみません
ごもっともです
でもね、逃げたくなるよ、爆豪くん怖いし
そこだけはわかって欲しい
そのまま連れてこられたのは、どこかの公園だった
『どこ、ここ…』
ただでさえこの世界に来たばかりなのに
「あ?いいからてめぇはそこでも座ってろ!!!」
とりあえず言われた通りに座る
私が大人しく座ったのを確認すると、爆豪くんは私の隣に腰かけた
「おい、スピード女。さっきの見てただろ?」
『え、いや、そんなには…』
「そんなには、ってことは見てたんだな。どっから見てたか言え」
え、なんでこの人勢いなくなっても怖いの?
やだむりまじで
『こっからだ!みたいなとこから』
「あ?あぁ、なんだ最後じゃねぇか。チッ、連れてきて損した」
私も連れてこられて迷惑してるんですよねぇ
君的には、あの自分が1番だと思えなかったってところを聞かれてなければいいってことなのかな
「聞いてたんなら知ってんだろうが、俺はここで1番になる!てめぇが特別だろうが関係ねぇ。」
『特別…?』
「てめぇ、体力テストで推薦組でもねぇのに上位だったじゃねぇ
か!!」
そうだっけ…?
あ、確か4位か
「だんまりかよ、めんどくせぇなぁ!もういいからさっさと帰んぞスピード女」
『ねえ、爆豪くん。一つだけ訂正しとくね』
「あ?んだテメェまだ言うことあんのかよ」
『私、個性:スピードではないよ』
多分爆豪くんにとって衝撃であろう事実を伝え、微笑む。
『そこだけ、訂正しとくね。じゃ、さよなら』
すぐさま立ち上がり、走り出す
駅までの道のりなんてこれっぽっちも分からないが、とにかく来た道を走った
「あ、おいてめぇ!逃げんなゴラァ!!!」
そう叫んでる君の声を、遠くで聴きながら。
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作者名:レモネード x他1人 | 作成日時:2022年1月28日 15時