# 13 ページ14
「地上への、移住権…?」
「そうだ。お前に、地上への移住権を与える。」
翌朝、ドアを物凄い勢いで叩かれて開けると、そこには10号階段の管理人であるフィリビンが立っていた。
「いきなり、何故…?」
「俺が優しいからだ」
フィリビンは地下街の中でも有名な貴族で、気分で移住権を渡したり、逆に剥奪したりと、その奇行は知れ渡っていた。
まさか、私に回ってくるなんて…。
地上。
綺麗で広い空が目に浮かぶ。
いつか一緒に外へ行こうと約束したイザベルにファーラン、リヴァイの顔も浮かんだ。
そして…
父の顔も、浮かんだ。
あの日の父を、私には見えないなにかを見据えていた父の表情を、鮮明に思い出した。
私は、リヴァイ達の誘いを、父を待つのを理由にして断った。
その結果が、これだ。
リヴァイ達を失い、途方にくれる毎日。
「喜んで、恩恵を受けさせて頂きます」
もう終わりにしよう。
リヴァイたちが見たかった"外の景色"を、私が見なくてどうしようか。
父の望んだ壁の外へ、私が行かずして誰が行くだろうか。
「移住場所は、ローゼ北区のユトピア区。馬車は用意している。必要な荷物だけまとめて、今から向かう。いいな?」
「ええ、ありがとうございます。」
もう二度と、ここに戻ってくることはない。
----------
*現在公開可能な情報*
ユーザランキングみたいなのに載ったらしいです!!
嬉しすぎて私、舞い上がりそ〜お〜♪
ありがとうございますございます本当に!
でも…
来世は春菊 っていう意味わかんない名前で載っちゃって恥ずかしいです。
もっとマシな名前にしておけば…!!
102人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来世は春菊 | 作成日時:2023年11月25日 23時