クイズに愛された美少女

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(AさんSide)

「……って話です。」

ニヤニヤしながらあの私の若かりし恥ずかしい行いを事細かに伊沢さんの前で語られた。

その事実がなんとも信じがたい。
どうしてこうなった。

……伊沢さんが変なこと聞くからじゃん。


当の伊沢さんは
「何それ！？クイズ前にたまごボーロ？」

『はい！』

「おもしろ！」

と笑っている。

笑い方素敵ですけど！
いじってるようにしか聞こえません！


「俺、Aツボだわ。」
「分かります、俺もツボ。」

『いや、おかしいですよ……何それ。』

私はどうやら二人の大先輩のツボらしい。



「でさ、本題なんだけど。」

『前置き長過ぎません！？』

「いやそれはAがおもしろいんだもん」

……本当に私がツボらしい。(反復)


「今からクイズ対決しない？」

『へ？』「え？」


それは川上さんも知らなかったようで目を丸くしている。

突然の提案に素の返事をしてしまったが、もちろんやりたい。

『私はいいんですけど……』
「いいんですけど、場所が……」

場所を心配する私達を他所に

「今俺と川上が通っている大学はどーこだ！」

と聞く伊沢さん。


『え、東京大学です。』

「東京大学クイズ研究会に入っているのはだーれだ！」

『川上さんです。……あ。』

「まさか」


ここでピンときた私達。


『TQCに移動するんですか？』

「正解！」

「え！？」

1番驚いている川上さん。
TQCなんてすごい所にこんな学生が行っていいものか。

「確かに使えますね。場所的にもベストですし。」
冷静に考えて返す川上さん。

「でしょ！」
ドヤ顔する伊沢さん。

『行っていいんですか！？』

聞き返しちゃったけど、行けるなら行きたい。


「ええよええよ。そういうとこ雑やし。」


急遽TQCに行くことになりました。

ここから近いってことは、もともとそのつもりだったのか。
……伊沢さんは策士。


私はドキドキしながらお二人についていった。

前の二人がコソコソ会話してるのも知らずに。









「今日水上来てる？」

「今日は水上と鶴崎は来るはずです。青木は来ないけど。」

「確かその二人ってAちゃんのこと知ってたし気になってたよね。」

「まあ。」

「だってその二人から色々吹き込まれたし。」

「……ファン？」

「かもね。」

「ええ……。」

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