クイズに愛された美少女

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結果発表の日。


私はパソコンの前で待機していた。


東大まで遠いわけじゃないけど、何となく怖かったから。

もし受かってたら、明日東大に行く。


『すぅーーっはぁーー。』

深呼吸を繰り返してそのときを待つと、結果が発表された。


気持ちを落ち着かせて、震える指でクリックする。

結果は……



受かってた。
……ウカッテタ？

『やったーーー！』



まずお礼しなきゃ！

合格!ありがとうございました!


すると秒で返ってきたメッセージ。

良い人たちに巡り会えたんだな。


川上師匠おめでと。やったやん。

伊沢様すごいじゃん!おめでとー

河村さんおめでとうございます。

皆さん気にかけていてくれたのか。
優しい人たちだ。



これからの生活にどんどん楽しみが積み重なっていく。

あの前の席の子は受かったのかな。受かってたら友達になりたいな。

TQCに入りたいな。入れてもらえるかな。


そんなことを考えながら一日を過ごした。


翌日。
今日は東大に行く予定だ。

伊沢さんも川上さんも一緒に行こうかと言ってくれたけど、一人で行動できる人になりたいのでお断りした。

なので一人で向かう。

初めて東大に来たのはTQCでのトーナメント戦か。
あのときは無理矢理だったけど素敵な経験になったし、東大に憧れた理由の一つだ。




『受かったんだ。私。』

合格発表を見て、呟く。

これを見て実感が湧いたし、嬉しい。

これからたくさんのことが経験できたらいいな。


"合格者受付"

という表示を確認して、その列に並ぶ。

最後尾は……あそこかな？と思ったと同時に喜びが頭を支配した。

あの子だ。
受かったんだ！

早足で歩き、その子に近づいた。

『あの……試験のとき前だった方ですよね？合格おめでとうございます！』

「ひゃああああ！」

またびっくりされてしまった。
やっぱり私は話し掛けるのが下手なのか……ん？

「AAさんですよね！？」

『ご存知ですか！？』

認知されていたとは。


「QuizJapanを見てずっと影ながら応援してました！」

『そんな……ありがとうございます。』

同い年の女の子に言われると嬉しい。


この子は紀野紗良ちゃんと言って、北海道出身なんだって。

東大王を見て、水上さんが特集されたQuizJapanを見てからバックナンバーを辿り始め、私を知ったらしい。


お互いで敬語を外して、連絡先を交換した。

素敵なお友達ができてよかった。

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