その後のふたり。

4ー終わりー ページ22

「翔平！」


何分走ったのかも分からないけど無我夢中でランニングをして、少し気も落ち着いたから家に帰る。


玄関のドアを開けると、涙でぐちゃぐちゃになったAがいた。


勢いよく抱きつかれて、俺も抱きしめ返す。
走りすぎて汗かいたけど、まあいいや。



「A、ごめん」


走って頭が冴えて、Aに対して酷いことしたし言ったことを思い出して、苦しくなった。


「ごめん、痛かった？泣かないで」


Aの涙を拭って、きつく握りしめたAの腕を見ると赤くなってた。


なにしてんだろ、おれ。
Aのこと信じたいのに、信じれてない俺は
こんな形でAのこと苦しめて。
バカだ、馬鹿すぎる。ごめん、A



「A、俺のこと嫌いになった？」



　
Aに嫌われたら本当に生きていけないのに
その原因作ってるのは紛れもない俺で
嫌われたくない、ずっとそばにいてほしい。


なのに、なんでこんなことしてるんだろう。
なんでAのこと信用できないんだろう。



「嫌いになんかなるわけないじゃんか、
私こそごめん、翔平。

あれ、元カレなの。この前の帰国でみんなで会った時にいてさ、私元カレもいるって知らなくて。ごめんね、黙ってて。」



泣きながら説明するAを抱きしめる。
元カレか…



「連絡先、消して。お願い」



Aの連絡先にいる男は俺だけでいい。
あ、一平さんは許すけど。



「わかった、」

「見せて？」


消したよっていうAの携帯を見て確認する。
よかった、いなくなってる。



心のモヤモヤがスッと消えた。




変かな？おれ





「翔平、もう怒ってない？」
「うん、怒ってないよ」
「よかった。…じゃあ、これでもう仲直りだね？」



そういって軽く俺のほっぺにキスをして小さく笑ったA
なにそれ、かわいすぎ、いつそんな技覚えたのさ


「だめ、身体も仲直りしなきゃ」
「え！なにそれ、離してー！」


Aをそのまま抱っこして、ベッドに連れて行く。

愛してる、A。
もう俺のこと不安にさせないでね



ーー


(なり様リクエストありがとうございました🙇‍♂️)

俺だけに見せてーリクエストー→←3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す