その後のふたり。

おかえり！ ページ12

「A！！」



やっと、やっと会えた。
俺の呼ぶ声に反応したAと目があって、両手に荷物いっぱい持ってる彼女が俺目がけて飛んでくる。


「翔平ー！」



俺の広げた腕の中に収まったAをぎゅっと抱きしめる。
はあーー、ずっとこうしたかった


「おかえりA」
「ただいま、翔平。元気だった？試合見てたよ、いーーっぱいお土産買ってきたからね、」


それからそれからーって話すAの唇を
塞ぐ。


「ちょっと！人見てるってば！」

「アメリカだから関係ないよ」


そんなわけないじゃんかーーって焦りながら周りを見渡すAが愛おしくて仕方ない。
いいよ別に、誰に見られても。




「翔平きいて、それでね、」



今日はオフだから、久しぶりのAとの時間を家で楽しむんだ。
助手席で土産話を楽しそうに話してるAに相槌を打つ。
相当楽しかったようで、Aの口が止まらない。


よかった、A、帰ってきてくれた。
たったの一週間だけど、俺からしたら本当に長くて長くて、とてもしんどかった。
Aがこのまま帰ってこなかったらどうしようとか、そんなこと色々考えてたら全然寝れなかったし、野球にも全然集中できなかった。



「A帰ってきてくれてありがとう」



Aの手をぎゅっと握る。



「ね？帰ってくるって言ったでしょ。」

「寂しくて死ぬかと思った」

「ふふ、わたしも」


そんなこと言ってるけど、本当にAも思ってるのかな？俺はガチだけど、
Aも本当に俺に会えなくて辛くなったりしたのかな、、、なんて、聞けないけど思ってしまう自分に嫌気が差す。




ー

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