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「えー、このままでは私達も実況が出来ませんので移動いたしましょう。ぽちっとな」

「え? は? なんで実況席飛んでんの?」

「机の下と椅子の下にジェットパックを入れておいたのさ」

「……」

「さぁさぁ実況と解説(なんて一回もしてないが)続けないと少年」

「(腹立つなこいつ)」

「屋外に出たレディ・マシュはランスロット卿に怒涛の攻め! およそ五十キロ近くもある盾を手足のように振るい猛攻をかける! 対するランスロット卿は防戦一方! 心持ち顔色が悪いように見えますが、アーラシュ、大丈夫そうか?」

「まぁ、なるようになるさ。俺は暖かく見守ってる」

「マネージャーに見放されたか。負けるなあいつ」

ーーこの身に宿る英霊は、その名はギャラハッド!

「なんとなんとなんと! まさかのレディ・マシュも円卓の騎士一人だった! これはまさかの事態! というかギャラハッド卿って確かランスロット卿の御子息なのでは?」

「なに今さらのこといってんだ?」

「これは本当にまさかの事態です! 円卓頂上決戦以前に親子喧嘩です!」

「いやなんでそんな目を輝かせてんだよお前」

「いやなに、私自身息子と親子喧嘩する前に暗殺されたのでね。少々そういうものに憧れが」

「あっそ」

「おっほん! 余談が過ぎましたが攻めに攻め続けるレディ・マシュこと高潔の騎士、ギャラハッド卿! 逃げるように踊り場にきたランスロット卿ですが実子の言葉に触発されたのか剣を振るい始めたぁ!!」

「ギャラハッドやれぇ! ぶっとばせ!」

「しかししかし! レディ・マシュはその盾をも振るい、言葉の刃も振るう! 動きが鈍くなるランスロット卿!」

「やれギャラハッド! 今だぶん殴れ!」

「お互い距離をとり、言葉で攻め立てるギャラハッド卿! その身の丈程の盾を振りかぶる! 動かないランスロット卿! いったいどおしたぁ!?」

「やれぇ!」

「クリティカルヒット! 今の絶対痛い。絶対受けたくない。というか身体の持ち主のトラウマがフラッシュバックされる並みに今のは痛い」

「ふん、ざまぁないなランスロット卿。円卓最強とかどうとか奢ってたからこうなんだよ。これに懲りたら多少節操を持って騎士らしくしやがれ」

「いや少年、やったのはレディ・マシュだ。少年ではない」

「……じゃあ俺がとどめを」
「ダメだよロホルト!」
「……ちっ」

「(まるで猛獣と猛獣使いのようだな少年と淑女(レディ)は)」

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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/  
作成日時:2020年7月12日 2時

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