アパートにて ページ24
私は、前に住んでたアパートに戻ってきた。
よかった、解約してなくて…。
部屋のベッドに横になる。
終電ぎりぎりでマンションに帰ろう。
うん。
今日は和、遅くなるって言ってたから大丈夫だよね…。
ふう。
あー…やっと、全部うまく行きそうだったのに。
なんであの人が出て来るんだろう？
やっと、ネックレスだって返せて…
やっと、先輩のこと…
やっと…
涙が出る。
ヒールで走った足が靴ずれしてズキズキする。
もう。
いたいなぁ。。。
でも、起き上がる体力もなくて。
.
.
.
.
.
プルルル…
プルルル…
ん…？
携帯…
カバンの中をゴソゴソあさって。
携帯のディスプレイを見ると
あ、和だ…
『もしもしぃ？』
ーー…どこいんの？
ちょっと、怒った声。
『…？ 部屋にいるけど。』
ーー…どこの？
あ。そうだった！
今何時！？
ガバッと起き上がって、時計を確認。
時計はぐるっとまわって、午前一時。
うわ。まじか…。
ーー…もしもーし？
『あ、あ、ごめんっ。アパートにいます。』
ーー…前に住んでた？
『はい。…ちょっと必要なものをとりにきてて、そのまま寝ちゃったみたいで…』
はぁー。
わかりやすく、大きなため息を和がはく。
こわ〜い…
ーー…迎えにいくから。住所教えて。
『え…いや、いいよ。明日には帰るから！』
こんな時間に。
明日休みだし！！和は忙しんだから。
ーー…A？住所。
冷たい声で。
こ〜わ〜い〜！！！
『はい。お願いします…』
ーー…今から行くから。
そう言って、電話は切れた。
結局、迎えにきてもらう事に。
怒ってたなぁ…。
めずらしく。
こわいよ〜！！
ビクビクしながら和を待つことに。
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革ベルト
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作者名：空音
| 作成日時：2011年8月3日 22時
