同居人は有名人 5 ≪ﾆﾉﾐﾔｶｽﾞﾅﾘ≫ (ページ15)

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本当に伝えたかった言葉ページ15

手が震えた。

それを和が優しく包むように握る。

『わ、わたしっ…卑怯で…弱虫だから…。っ…だから、あそこから逃げて来たの…っく…なんにも変われずに…大切にしてくれた人、裏切って…こんな自分がきらいで…』

ポロポロ涙がこぼれて、とまらなくて。

和が抱きしめてくれた。

ポンポンと背中をさすってくれて。

ニノ『大丈夫だから。ね？』

優しく、優しく。

子供をあやすみたいに。

しばらく、そうしてもらって

顔をあげた。

『私、かわれたと思った。和が好きだって気持ちはかわらなかったから。』

和の服をぎゅっと掴む。

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『傷つけてごめんなさい。』

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和をみて、謝る。

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『たくさん、不安にしてごめんなさい。』

涙が止まらなくて、

和の表情が見えないけど。

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『私は、和が好きだから…っ！』

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一番伝えたかったその言葉をいい終わる頃、和がまた、私を抱きしめた。

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さっきより、力強く。