回想7 ページ14
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回想
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はるか『A、来たんだ…。』
『うん。他の先輩方にも会いたかったし。』
はるか『そう。…あ…。』
はるかが止まる。
なんだろうと、はるかの目線を追おうとしたら。
はるか『Aかえろう！！』
ぐいっと、私を引っ張って。
ずんずんと、出口の方に向かう。
でも、一瞬見えた姿に足を止めた。
はるか『A！！』
はるかの手をふりほどいて、その姿の方に向かう。
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『先輩…』
小さくつぶやいた先に、先輩がいた。
隣には彼女がいて。
二人は、笑いながらそこにいた。
はるか『A…。』
『帰る。うまくいっといて？』
店をあとにした。
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私は次の日からまた、公園に通いだした。
ベンチに座って、
来もしないあの人を待つ。
でも、あの人は昔と変わらずにあらわれた。
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一瞬驚いた顔をして、優しく笑ってくれた。
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毎日、毎日。
また、公園に通った。
あの日のことは、どちらも口には出さずに。
5分、10分くらい話して。
帰る。
それだけを、毎日、毎日。
昔と違うのは、週末でも先輩が来たことと、私に彼氏がいたこと。
私を愛してくれた彼氏の家に泊まっても、次の日の朝にはまた公園に来た。
裏切ってる。
私は。
でも、この時間を捨てて、
先輩を捨てて彼氏との時間に戻れない。
だって、まだネックレスはポケットにあるから。
その時に気づく。
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先輩じゃなきゃ、誰でもよかったんだ…って。
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作者名：空音
| 作成日時：2011年8月3日 22時
