同居人は有名人 5 ≪ﾆﾉﾐﾔｶｽﾞﾅﾘ≫ (ページ12)

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冷たい手ページ12

私の中で、何度も何度もふたをした過去。

思い出すたびに、心が痛い。

涙が止まらなくて。

しばらく、泣いてたら和が手を握ってくれた。

ニノ『もう、やめてもいいよ。』

心配そうに。

『ううん、聞いて。聞いてほしいの。』

必死で涙を抑えながら。
お願い、聞いて。

心配そうな顔のまま。

ニノ『…ん。ゆっくりでいいから。』

繋いだ手から、和の温度がつたわる。

珍しく、冷たい。

表情も、ただ心配そうに。

でも、どこかさみしそうに。

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私は、和を傷つけている。

傷つけてるんだ…。

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'

そんなことに、今更気がつく。

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また、涙がでた。

でも、和は聞いてくれてるから。

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ごめんね。

傷つけて。

ごめんね

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また、私は口を開く。

その先を語るために。