twhs ページ1
いつもの様にゲームショップの帰り道
冷たく、突き刺さるような風が吹く
長いスカートにコート、マフラーと 厳重装備の私は顔の半分しか露出をしない徹底ぶり
つわはす「うどん食べてかない？」
「うん」
また、いつもの様にうどん屋へよる
店内はもわり、と暖かい空気が満たしている
厨房ではこの季節とは思えないくらい薄手のシャツを着たお兄さんが並び
店内まで聞こえる大きな掛け声をしている
私は少し迷ってからわかめうどんを頼み
彼はメニューも見ずに月見うどんを頼む
私がその日の気分でメニューをコロコロと変えるのに対し
彼はいつも同じものを頼む
冒険してメニューを選びたくなる私とは
真反対だ
そして
よく訪れるこのうどん屋さんで頼むのは
月見うどん
確かに、彼らしいっちゃ彼らしい
運ばれてきた月見うどんを
彼は器用に黄身を割らずに食べる
昔に黄身を割らないのか？と聞いたところ
つわはす「"月見"うどん何だから割らないでしょ？！」
と、少し怒られた
月見うどんに手をつける時
一発目に君を割るタイプの私には
よく分からなかった
薄いネックウォーマーしかつけていなかった彼の鼻はまだ少し赤く
時折すん、と鼻をすすっている
自分のわかめうどんをすすりながら
私は考える
つわはすはうどんを食べている時
何を考えているのだろうか
食べている間、
彼は一体どこを見ているか分からない
おもむろに厨房を見たり、
テレビを見てるのかと思いきや焦点はどこかもっと遠くへ向いている
店内は湯気で満たされている
よく見ると目は湯気で少し、潤んでいた
湯気越しにみるつわはすは
何だか泣いているようにも見える
すん、と鼻をすすりながら
ひたすらにちゅるちゅるとうどんをすする
きっと何も考えていないんだろうな
この湯気に
思考回路も、もやをかけられている
ぼーっと
何も考えずに
うどんをすする
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美寿(プロフ) - 違和感があるのは多分flknじゃなくてfrknだからかと、、 (2021年3月5日 19時) (
レス) id: 1c7691558e (このIDを非表示/違反報告)
渡下(プロフ) - ゆーれんかさん» コメント&リクエストありがとうございます〜嬉しいです！towacoさん頑張って書かせて頂きます！！ (2020年6月3日 11時) (レス) id: 497e2bb074 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーれんか(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。もしよろしければリクエストで泣き虫な彼女とtowacoさんのお話お願いします。時間がある時で全然大丈夫です！ (2020年6月2日 12時) (レス) id: a0de8d250a (このIDを非表示/違反報告)
b(プロフ) - 渡下さん» リクエスト叶えて下さりありがとうございます(≧∇≦)2人の雰囲気、とっても良かったです。これからも頑張っ下さい！ (2020年5月27日 20時) (レス) id: aa27f5f7cf (このIDを非表示/違反報告)
渡下(プロフ) - bさん» コメントありがとうございます！気に入って頂けて嬉しいです！煙草の課長ですね、精一杯頑張らせていただきます〜！ (2020年5月25日 19時) (レス) id: c1d06e18ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：渡下 | 作成日時：2020年5月3日 22時
