意地悪してくる勝利の彼女の私5

Sadist206 ページ35

貴方SIDE


「…えっと…どうぞ。上がってください…」

「ん」


菊池先輩は軽い返事をしながらズカズカと家に入ってくる



勝利以外を家に入れたのは初めてかも


あぁ…やっぱり勝利が頭から離れられないよ


「で。大丈夫か？」

「へ⁉何がですか？」

「お前以外いないだろ」


菊池先輩は怖いイメージが強いから急に言われると対応に困る


「先輩急にどうしたんですか？私大丈夫ってLINEで…「大丈夫じゃねぇだろ！」」

「え…⁉」


声を荒げた先輩にびっくりして口をパクパクさせる


「さっきから、ずっと目が辛そう」

「う…そ…いや！でもやっとあんな奴から解放されて…」


口からは思ってもない意地が出てくる


そうすると急に体が何かに包まれる


「無理すんなよ…」

「せ…んぱ…い」


私は菊池先輩の大きな体に包み込まれていた


「ほら…泣くなよ」


私…泣いてたんだ



勝利だったら涙、拭いてくれたかな


逆に不機嫌になってるかな



数分後、私は泣き止んだ



「あ…ありがとうございます。菊池先輩」

「ん。てか、下の名前でいい」

下の名前って…


「風磨先輩…？」

「おう。で、どうなんだ。まだ勝利の事好き？」


そんなのもう考えるまでもなかった…



「…すき…です」


「それでよし。勝利もなんでこんなことしたんだ…」



風磨先輩は一息つくとある一言を言った



「勝利のつらいこと、一旦忘れて













俺と付き合えよ」


は…？

頭の中で？がたくさん並ぶ


「え…どういう…？」


「まあいいだろ。決定な」


じゃ、帰るわ〜なんて呑気なこと言いながら風磨先輩は私の家を出て行った




何が起きたのかわからず私は1人惘然としていた










そんな時でも勝利のことは頭を離れてくれなかった

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