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続きページ7

会場にて

《拓哉さん、お久しぶりね。》
「お久しぶりです。」
《またいつもの用心棒さんを連れてるのね》
『......どうも』
《拓哉さん、彼に飽きたらいつでも私のところに来てちょうだいね。》
「えぇ。」

《拓哉さ～んっ！》
「どうも、お久しぶりです。」
《ずっと会いたかったんですよ？連絡先も渡したのに全然してくれないし。ねぇ拓哉さん、この後一緒にお食事でm》
『すみませんが、この後用事がありますので失礼致します。お元気で。』
「あっ、ちょっと、」
《ちょっと、何なのよ！》

あろう事かこのガキは俺を連れて全速力で走った、まるで映画のワンシーンのように。
汗を流して走るこいつの横顔に、また胸が苦しくなる。

「っちょ、あれは失礼だろっ、」
『......拓哉さん、口説かれてた。』
「はぁ？」
『拓哉さんさ、集会の時いっつも女の人に声掛けられるよね？しかも優しいからちゃんと断んないじゃん。だから集会に行って欲しくないの。』
「別にお前には関係ないだろ、男の嫉妬は醜いぞ、」
『違うよ！！！』
「？、何が、」
『っ、俺は拓哉さんが大好きだから、他の女の人に目移りして欲しくない！いつまでも俺の拓哉さんで居て欲しいんだよ！』

今こいつはなんて言った？

「えっと、そ、その...好き？って何だ、お前はいつも俺のことを好きと言うが、俺には好きが分からない。」

『好きって言うのはね、

その人のことを考えると

胸がギューッと苦しくなることだよ。』

そんなの、俺だって。

とっくの前から。

「お前に朗報があるぞ」
『え？』
「俺はお前に好きと言われる度胸が苦しくなる」
『それって』
「お前と一緒ってことだな、」

面白半分で拾ったガキを好きになるなんて、
本当にどうかしてる。