第3話 ページ4
ｰ櫻井sideｰ
松潤、なんか、変だった？
…いや、あんまり探らないようにしよう。
別に、松潤がどうだって、僕はいつまでも松潤が好きだもん。
いくら変態でも、いくら馬鹿でも、好きなもんは好きだかr…
「しょーーーちゃん！！」
ドン、と軽く押された。
それと同時、ズキン、と痛みがくる。
それを我慢して、後ろを振り向いた。
「…相葉ちゃん！え、部活は？」
後ろにいたのは、髪を茶色に染めて、上着を肩にかけた相葉ちゃんだった。
「…相葉ちゃん、髪色、また一段と明るくなったんじゃない？」
「えー？そうかな？俺的には変わってないと思うんだけど」
「うーん…そう。…で、部活は？」
2度目だ。全くこの子は話を逸らすプロだ。
「あー、部活ー？今日は、サボり」
「…はぁ？おまっ……」
「うっそぴょーん！ちゃんと、れっきとした理由ありますもん」
「……相葉ちゃん、大事な大会近いんだから、そういうジョークは止めようよ」
「あれ？キレ気味？笑」
相葉ちゃんは相変わらず無邪気に笑って、鞄をぶんぶん振り回す。
「あ、そういやぁね、今度の勉強会、お昼ご飯は父ちゃんが用意してくれるって言ってたから…」
それからも淡々と相葉ちゃんの攻め話は続き、いつの間にか自分の家の近くの通りにいた。
「じゃ、俺はここで。翔ちゃん、ばーいばーい！」
「うん、また明日ね」
相葉ちゃんは、ぶんぶんと手を振り回して、別の通りに入っていった。
相葉ちゃんは、俺の家の2個隣の通りの奥に住んでいる。
ちなみに、相葉ちゃんのお父さんは、中華料理屋さんを経営している。
家に帰ると、自分の部屋にカバンを置き、そのまま近所のピアノ教室へと向かった。
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作者名：櫻井チコ | 作成日時：2020年2月8日 22時
