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第14話 ページ15
ｰ二宮sideｰ
｢櫻井が盗みをした｣。
その噂は瞬く間に広まって、やがて俺の耳にも届いた。
いじめられている……長瀬先輩の言葉は本当だったみたいだ。
｢翔ちゃんがそんなことするはずがないよ｣
いくらそう言ってもみんな聞く耳すら持たない。
なんで、こんなことに…。
その時ふと、松潤の顔を思い出した。
あの時話そうか迷ってしまった。
率直に言うと…松潤は、多分翔ちゃんのことが好きだ。
男の子同士だってのは分かってる。でも翔ちゃんの話をする松潤はいつもにこにこしてる。楽しそうに話すもんだから、俺も思わず和む。
だから、話した方がいいかな、と思った。
なんであの時俺は…言わなかったんだろ。
翔ちゃん……。
最近めっきり見なくなった翔ちゃんの笑顔を脳裏に浮かべる。
放課後、会ってみようかな…。
続く (更新停止中)
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作者名：櫻井チコ | 作成日時：2020年2月8日 22時
