今日の朝は昨日の夜明け【ars】【BL】 (ページ13)

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第12話ページ13

ｰ櫻井sideｰ

助けて…神様。

ごめんなさい………東山先輩。

「こんなことになるなら…もう…僕……」

そう呟いて、涙で濡れた目をぎゅっと瞑った。
うっ…と嗚咽が漏れる。

あの後、僕は東山先輩を止めることもできず、追いかけることもできないまま、立ちすくんでしまった。

これじゃ…これじゃあ、また、あいつらに……

｢うぅぅぁあぁ……｣
唸り声とも悲鳴とも言えない声が漏れる。
同時に涙も溢れる。

僕は何もできないのか。
また、何もしないで助けばかりを求めて…。

自分で行動はしたい。でもできない。

何が起こるかわからない。

だから、怖いんだ…。

さっきからズキズキと痛む肩。三日前、あいつらに蹴られてできた痣。
盗んでなんかない財布。
変えても変えてもなくなる私物。

これも全部、僕が悪いの…？

ふと、松潤の顔が脳裏に浮かぶ。
……会いたい。

もう、やだよ。

いつまでたっても変わらないし、みんなと違って男の人なんかを好きになる僕が。