壊れるくらい抱きしめて (ページ43)

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どういうこと? ページ43

『はー?』

車の中で大きな声を出して

とにかく驚いてる顕嵐くん。

まぁ当然だよね。

顕『え。

じゃあ何で一緒に暮らしてるわけ?

全然分かんねえんだけど。』

「紫耀がね

私が顕嵐くんとか廉くんと

会ったり話したりするのが嫌だから

お店に行かなくても会えるようにって

言われて一緒に住むことになったの。

私も同棲ってことになるから

そういうことなのかなとも思ったんだけど

好きとかちゃんと言ってもらったことないし

私もよく分からないんだよね。」

顕『独占欲があるってことは

Aさんのことが

特別なのは間違いないんだろうけど

でもそこら辺

はっきりさせといた方がいいと思うよ?』

「うん。

分かってる。」

顕『因みになんだけどさ

家賃は折半?』

「いや。

私が今まで通り払ってるよ。」

『はー?』

再び目を見開いて

私を見る。

驚いた時のバリエーションが少ないと言うか

お決まりになってきてる。

「私も最初は

紫耀の部屋に住むのかなって思ってたんだけど

結局うちになったの。

紫耀家賃のこと一切言ってこなくて

こっちから言うのもあれだし

まぁ元々私が払ってたものだから

いいかなって。」

『Aさんて馬鹿なの。

いやそれはもっと前から分かってたことか。笑

普通に考えてさ

おかしいと思わない?

どう考えたって

普通折半とか

男の方が多く払うとかでしょ。

ましてや一緒に住むことを提案してきたのは

紫耀さんの方で

あの人もあの人で

本当にどうかしてるわ。』

馬鹿って言われたのは癪に障るけど

確かに彼のいうことは正論でしかなくて。

私たちの今の関係って一体何なんだろう。

友達でも無ければ

恋人でも無くて

客とホストの関係でも無くて

ただの同居人…?

このままじゃ行けないことなんて

自分が一番分かってるけど

それでも現実から必死で目を逸らしてきたから

顕嵐くんの言葉が

グサリと深く突き刺さった。