予想外の遭遇 Aran ページ27
そういうことか。
疑問といういくつもの点が
一つの線になって現れた瞬間だった。
彼女が急に店に姿を現さなくなったのは
わざわざ行かなくても
紫耀さんに会えるようになったから。
彼女のことなど気にせず
紫耀さんの態度が変わらなかったのも
お店以外で
Aさんに会えるから。
でもどうしてもまだ分からないことがあった。
お店に来てくれた方が
売り上げに拘る彼にとって
自分の利益になるはずなのに
どうして不利になるようなことをしたのだろう。
確かに紫耀さんにとって
Aさんは特別なお客さんではあった。
でもそれ以下でも以上でも無かった筈で
あくまでも紫耀さんにとって彼女は
自分に良く貢いでくれる綺麗な客でしかない。
再び疑問で頭がいっぱいになり茫然とする俺に
追い打ちをかけたのは
紫耀さんではなく
彼女だった。
「そういうことだから
もう私には関わらないで欲しいの。
紫耀をライバル視してるのは分かるけど
だからって人の客取るなんて
そんな卑怯なこと
辞めてほしい。」
硝子のようなもので
心を突き刺されたような
痛みが走った。
普段人に悪口を言われても
何も感じないのに。
そんな俺を他所に
彼女の手を取って
エレベーターホールへ足を進める紫耀さんと
それについて行くAさん。
『待って。』
紫『お前しつこいねん。
人のもの盗もうとするとか
ほんまセコいしウザイわ。
優等生くんのくせに。』
『違うって!』
俺の必死な叫けび声は
無情にも広いホールに響き渡るだけで
彼らに届くことは無く
二人はエレベーターの中へと姿を消した。
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恋(プロフ) - まいさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年12月15日 1時) (
レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 更新頑張ってください！楽しみにしてます(^^) (2016年12月14日 20時) (レス) id: 358cffb8ce (このIDを非表示/違反報告)
恋(プロフ) - 宮澤美玲さん» ありがとうございます(*_*) (2016年12月4日 1時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
宮澤美玲(プロフ) - 更新楽しみにしてます。ハマります(><) (2016年12月4日 1時) (レス) id: fa2556831a (このIDを非表示/違反報告)
恋(プロフ) - さらさん» ありがとうございます(`>◇<´) (2016年11月27日 20時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋(ren)
| 作成日時：2016年11月27日 0時
