coffeedoll (ページ6)

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電車に乗れば揺れが心地よく、すぐに眠気が襲ってきた

乗り過ごしてしまうかもしれないから寝てはいけないと思うのに

瞼は下がってしまう

駄目だ、起きないとと考えているうちに俺の意識は落ちていった

“---が開きますご注意ください”

そんなアナウンスとともに一気に覚めた目

今はどこの駅かと確認すれば

ちょうど降りなければいけない駅だった

流石に冷や汗が出たけど、ドアの近くにいてすぐに降りれた

人混みに流されながら出口へ向かっていると

少し前に愛しの彼が歩いていた

流石に勘違いかと思ったけど

やっぱり彼だった

彼に引き寄せられるように、人混みを避けながら進んでいると

「邪魔だ、退けろ」

と、言葉とともに突き飛ばされてしまった

そして運が悪く誰かにぶつかってしまった

「うお、」

「あ、ごめんなさ、、やっぱりだ」

謝ると同時に見たまるで芸術品のように整った顔

あの時の彼の面影を残しつつ、美しくなっていた

「廉だよね…？」

「すみません、ここら辺で失礼します」

そう言うとともに出口へ向かう彼

逃してはいけないと思い

「ちょ、ちょっと待って！」

と、呼びかけた

だけど彼は無視して行ってしまった

俺はその後ろ姿を眺めることしか出来なかった