逆転満塁ホームラン！【Waku.m】 (ページ7)

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｢行っちゃだめだよ、男なんて下心の塊なんだから｣

『しょうまポテチ落としてる』

｢大体、Aはねぇ｣

ポテチに手を伸ばしながら並んでテレビを見る。はいはい、と俺の話を聞き流してくるAのほっぺにさっきまでの熱はなくて。

わざとじゃないにしても頭にボールぶつけられたのに、そのボールを打った張本人の湧に照れるなんてありえない！

…嫌でも気付いちゃうんだよ、赤ちゃんの頃から見てたらね。俺の事を1番知ってるのはAで、その逆も然り。

よく好きになった順番、時間は関係ないって言うけど、そんなん嘘。Aが俺の隣にいない未来なんてないし。

湧には、絶対Aの1番は譲ってやんない。

｢A〜…、眠くなってきた｣

『寝る？邪魔だろうし私帰ろっか』

｢ううん、俺が寝るまでいてほしい、｣

『うーん…でもいい時間だし…』

渋るAに｢俺のわがまま聞いてくれないの？｣と手を重ねると、少し悩んだあと分かった、と頷いた。

…俺には照れないんだ、まあそうだよね、昔からスキンシップ多かったし。

｢A、明日起こしに来てね｣

『もう、また？しょうま私いないと生きていけないんじゃない？(笑)』

｢…そうかも、｣

ほんとに、そう。
だから一時の気の迷いで俺から離れようなんて考えないでよ。

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